「BMC・ミニ」をモチーフにしたパイクカーとして2001年にデビューした「BMW・ミニ」は、2013年11月に3ドアハッチバックモデルが2度目のフルモデルチェンジを実施して3代目となり、2014年3月から日本への導入が開始されました。先代からボディを拡大すると共にエンジンを刷新、動力性能と燃費性能が向上した他、安全装備の充実も図られるなど大幅な進化を果たしました。
ボディは全長と全幅を拡大
スタイリングはキープコンセプトで、一目でミニと分かるプロポーションやディテールをキープしながらも、対歩行者衝突時の安全性対策としてノーズが延長された事や、Cピラーの傾斜が強められた事などによりイメージが若干変わっています。ボディサイズは全長3,835~3,860mm×全幅1,725mm×全高1,415~1,430mmで、先代から全長が100mm以上拡大されると共に全幅も40mm拡大されました。
それにより3ナンバーサイズとなった他、ホイールベースも30mm延長され2,495mmになりました。車両重量は1,170~1,270kgで、先代からの重量増加は最小限に留められています。サスペンション形式は先代同様の前:マクファーソンストラット式/後:マルチリンク式を踏襲しながら、ストロークアップが図られました。駆動方式は従来同様、全車FFとなります。
新採用のパワートレインはパワー・燃費共に向上
搭載されるエンジンは先代から一新され、エントリーグレード「ONE」(同年7月に追加)が1.4L直4NAから1.2L直3ターボ(最高出力102ps/最大トルク18.4kgm)に、中間グレード「クーパー」が1.6L直4NAから1.5L直3ターボ(最高出力136ps/最大トルク22.4kgm)に、上級グレード「クーパーS」が1.6L直4ターボから2L直4ターボ(最高出力192ps/最大トルク28.6kgm)にそれぞれ置換されました。
いずれも先代からアウトプットが向上した事で、動力性能の向上を果たしました。トランスミッションは全グレードに6速MTと6速トルコン式ATが設定される点は従来と同様であるものの、先代ではMT車のみに装備されたアイドリングストップ機構がAT車にも搭載されました。こうした変更に伴い、JC08モード燃費は先代の13.6~18.8km/Lに対し15.8~20.2km/Lへと向上しました。
様々な安全運転支援システムを設定
インテリア面では、円形をモチーフとしたコンセプトを踏襲しながらもインパネのデザインが大きく変わり、従来センターメーターがあった場所に液晶ディスプレイが設置され、メーターはステアリング正面に移動しました。装備面では、アクティブクルーズコントロールや前車接近警報機能、歩行者検知機能付衝突被害軽減ブレーキの他、ヘッドアップディスプレイやパーキングアシスト機能などが設定されました。
そして2015年3月に、2L直4ターボエンジンを最高出力231ps/最大トルク32.6kgmまでチューンナップして搭載すると共に、専用サスペンションやブレーキ、専用の内外装などが備わるホッテストグレード「ジョンクーパーワークス」が追加されました。