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フォード スコーピオ (Mk1 1985-1994):シエラの上級モデルとして誕生しカーオブザイヤーを受賞

フォード スコーピオ 2.0i Ghia Hatchback (Mk1 1985-1992)

フォード・モーター(ヨーロッパ・フォード)は1985年、新型中型乗用車「スコーピオ」を発売しました。1982年にリリースされた小型乗用車「シエラ」譲りの基本メカニズムを採用した上級モデルで、ABSの全車への標準化など一歩進んだ設計が取り入れられました。その優れたトータルバランスにより、1986年のヨーロッパ・カーオブザイヤーに輝きました。

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シエラより一回り大きいボディ

フォード スコーピオ 2.0i Ghia Hatchback (Mk1 1985-1992)

プラットフォームは「フォードDE-1プラットフォーム」が採用され、ボディタイプは発売当初は5ドアハッチバックのみの設定でした。スタイリングは、スラントノーズやグリルレスのフロントマスクなど、シエラの流れを汲むデザイン・テイストが踏襲されました。ボディサイズは全長4,669mm×全幅1,765mm×全高1,440mmで、シエラよりも一回り大きいディメンションでした。

ホイールベースは2,760mmで、シエラよりも150mmほど長く設定されていました。駆動方式はFRがベースで、一部モデルにフルタイム4WDが設定されました。エンジンは当初、1.8L直4SOHC(最高出力90ps/最大トルク14.2kgm)、2L直4SOHC(最高出力105ps/最大トルク16kgm)、2.8L V6SOHC(最高出力150ps/最大トルク22kgm)のガソリンNAと、2.5L直4SOHCディーゼルNA(最高出力69ps/最大トルク15.1kgm)が用意されました。

これらのエンジンに組み合わせられるトランスミッションは、5速MTまたは4速トルコン式ATでした。また、ステアリング形式はシエラ同様のラック&ピニオン式で、ブレーキはフロントがベンチレーテッド型の4輪ディスク式が採用されました。装備面では、ヨーロッパ・フォード車初のクルーズコントロールや熱線ウィンドスクリーンなどが採用されました。

ターボディーゼル車や高性能モデルを追加

フォード スコーピオ Sedan (Mk1 1989-1992)

そして翌1986年、ガソリン2.4L V6SOHC NA電子燃料噴射仕様エンジン(最高出力130ps/最大トルク18.6kgm)および2.9L V6SOHC NA電子燃料噴射仕様エンジン(最高出力145ps/最大トルク23.4kgm)搭載車が追加され、2.8L V6エンジン搭載車は廃止されました。さらに1988年には、2.5L直4SOHCディーゼルターボエンジン(最高出力92ps最大トルク20.5kgm)搭載車が追加されました。

フォード スコーピオ RS (Mk1 1992-1994)

次いで1990年に、新たなボディ・バリエーションとして4ドアセダンがラインナップに加えられました。続いて1991年には、コスワース製ガソリン2.9L V6DOHC NA 24V電子燃料噴射仕様エンジン(最高出力195ps/最大トルク28kgm)+5速MTを搭載し、最高速度225km/h・0-100km/h加速8.8sの動力性能を持つホットモデル「コスワース」が追加されました。

フォード スコーピオ Estate (Mk1 1992-1994)

次いで翌1992年にはさらにボディ・バリエーションの拡大が図られ、新たに5ドアステーションワゴンが加わりました。そして1994年にフルモデルチェンジが実施され、Mk2に移行しました。

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