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プリンス グロリア (2代目 1962-1967):スカイラインと袂を別ち独自設計の高級車に [S40]

1959年に初代モデルがデビューしたプリンス自動車工業の高級4ドアセダン「グロリア」は、1962年10月にフルモデルチェンジを受け2代目モデルに移行しました。初代「スカイライン」をベースに開発された先代と異なり完全なオリジナル設計が行われ、上級車種としてのアイデンティティがより明確になりました。

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スマートなスタイリングに変貌

フレームはサイドメンバー型トレー式に変更され、ボディタイプは4ドアセダンの他に、新たに5ドアボディのステーションワゴン「エステート」とバン「ワゴン」が設定されました。スタイリングは、ずんぐりした印象の先代から一転しスマートなフォルムとなり、セダンはGM製のセダン「シボレー・コルヴェア」の影響が感じられるフラットデッキスタイルが採用されました。

ボディサイズは全長4,650mm×全幅1,695mm×全高1,480mmで、先代から全長が270mm、全幅が20mm拡大された一方、全高は55mm低くなりました。又、ホイールベースも145mm延長され2,680mmとなった反面、車両重量は75kg軽量化され1,295kgとなりました。サスペンション形式は先代同様のフロント:ダブルウィッシュボーン/コイル式・リア:ド・ディオンアクスル/リーフ式が踏襲されました。

駆動方式もFRを踏襲し、エンジンは当初先代に搭載された1.9L直4OHVのGB型を改良したG2型のみが用意されました。ダウンドラフト式ツインキャブレターを装備し最高出力94ps/最大トルク15.6kgmのアウトプットを発生、フルシンクロ化された4速コラム式MTを介しての最高速度は、先代から5km/hアップの145km/hとなりました。

その他の機構面では、ステアリング形式が先代のウォーム&ローラー式からリサーキュレーティングボール式に変更されました。室内は先代同様前後ともベンチシート仕様の6人乗りで、メーターパネルは先代の丸形2眼式から横型に変更されました。又、オプションでクーラーが設定された事も先代との相違点でした。セダンのグレード体系は、「デラックス」のみのモノグレード設定でした。

6気筒エンジン搭載車を追加

そして翌1963年6月、2L直6SOHCシングルキャブレター仕様のG7型エンジン(最高出力105ps/最大トルク16kgm)を搭載するセダン「スーパー6」が追加されました。車両重量は1,320kgに増加したものの、最高速度は155km/hに向上しました。又、ステーションワゴン/バンにも同エンジンを搭載する「6エステート」及び「6ワゴン」が設定されました。

更に1964年5月、スーパー6をベースに2.5L直6SOHC4バレルキャブレター仕様のG11型エンジン(最高出力130ps/最大トルク20kgm)を搭載する上級モデル「グランドグロリア」が追加になりました。最高速度170km/hに達する性能が備わる他、パワーウィンドウや初代モデル以来の西陣織の内装が採用されるなど、豪華な装備も特徴でした。

追って同年のマイナーチェンジにより、2速トルコン式ATがオプション設定されました。そして1966年8月に日産自動車との合併に伴い車名が「ニッサン・プリンス・グロリア」に変更された後、1967年4月のフルモデルチェンジにより3代目A30型にバトンタッチされました。

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