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ホンダ ジャズ (AC09 1986-1997):原付アメリカンの草分け

50ccで乗れる数少ないアメリカンの一つにジャズがあります。高校生の頃に原付免許を取り、いくつかバイクを乗って慣れた後に、欲しかったジャズを手に入れました。恐らく車体が12万円程だったと思います。高校生にとってはとても高額で、親にお金を借りて買ったのを覚えています。

乗り心地は良く、アメリカンらしいドッカリと座れるシートでした。ですがさすがに原付なので振動は強く身体に伝わってしまい、長距離を走ると手やお尻がシビレてきました。バイクにはつきものの振動ですが、カスタムなどで解消する必要があったなと今では思います。振動もアメリカンバイクの醍醐味の一つなのですが。

走りに関しては特に不満を持った事はありませんでした。マグナのように重たい車体ではないため、発進や加速も良くハンドリングもアメリカンにしてはヒラヒラと操作出来たと思います。前後ドラムブレーキの為、雨の日には若干シビアにコントロールしなくてはいけません。

エンジンは高い耐久性

エンジンもモンキー系統の横型エンジンで高い耐久性があり、エンジンに不安を感じた事はありません。さすがに高回転まで回すと今にも分解しそうな音がしましたが、まったくそのような事はありませんでした。

電装系統は残念ながら6ボルトで、一般的な12ボルト車と比べるとヘッドライトが暗く感じました。私が感じるジャズの唯一の弱点かなと思います。カスタムパーツでメッキホーンなど装着するとかっこいいのですが6ボルト用の電装パーツは少なく、さらに現在減少傾向にあります。その点ではカスタムのし辛さがあると感じました。

外観は見ての通り、王道アメリカンではないでしょうか。チョッパー路線でフロントホイールはスポークでタイヤは細め、リアホイールはディッシュで径を小さくして太めのタイヤを履いています。タンクはティアドロップ型で全体的にフロント部分は細く・リア部分は太く仕上がっているのではないかと思います。なんとも言えない、カッコイイスタイルだと思います。

カスタムパーツも充実

ごく一部ですがカスタムパーツも充実です。ボアアップをして30km/h規制から解放することも可能ですし、マフラーやフロントフォークジョイント、シーシーバーなどでカスタムするとより攻撃的なアメリカンスタイルとなるでしょう。

当時私はこのバイクを駆って、一人旅をしました。走行距離は600km程度だったのですが、色々な道を走りました。バイクに関して無知だった当時でも、何事もなく走りきってくれたのは紛れもなくジャズだったからだと思います。

その後、私の不注意から盗難にあってしまい突然の別れとなりましたが、今でももう一度乗りたいと思えるバイクです。良いバイクに巡り合ったと感謝しています。

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