ホンダ ジェイド250の1991年式に乗っていました。ネイキッドバイクの人気絶頂期だったと思います。完成度がきわめて高くて、250ccの排気量も、実にこなれた感じがしたものです。数あるホンダの定評あるバイクの一角を占めて、歴史にも残る一台だと思っています。完成度の高さは、走行性能、デザイン、手ごろな価格、扱いの手軽さを全部総合したところにあると思います。
ネイキッドの見本といえるバイク
250ccという排気量は、町乗りが中心の私には最適で、パワー不足と感じることは殆どありませんでした。ネイキッドの見本ともいえる簡潔なつくりです。デザインも野性味と洗練された感覚がうまく合わさっていて、飽きがこないことも特色です。若い人でもベテランでも、ジェイドを評価していることを思えば、マシンとしての的確な作りこみと性能の狙いは大成功している車種だと思います。
基本的なネイキッドバイクとして動力性能や操縦性は難がなく、一回り上の性能や価格、癖のある個性派バイクの性能と比較しても、全くといっていいほど遜色はないといえます。直進性能は、吹き上がりも十分あり、中速の巡航スピードにあるときの快適な乗り心地は、疲労感がほとんどなく、スムーズな走りをしてくれます。スロットルを開いたたけパワーが出てくるので、心理的なストレスがないところも気に入りました。総合の点数をつけるなら、きっとホンダパイクの仲でも相当な上位に食い込むバイクだと思います。
排気量を考えるなら狙いは当たっている
荒々しい味付けとか、柔らかすぎる味付けというバイクはタマにあるのですが、ジェイドの特質は総合点の高さにあると感じます。排気量を考えるのなら、ジェイドの狙いは当たっていると思うのです。平均点の高さというのとはちょっと違います。平凡なのではなく、使い回しの感覚を基に点数をつけると、とても高い点数が付きます。これがジェイドの特色で、人気の高かった理由ではないかと思えます。
様々なネイキッドバイクが出て、ジャンルが確立したところに新登場したバイクです。確実にファンを掴むための研究をホンダは相当したはずです。ネイキッドのファンが、長いバイクファンになってもらう為にも、初級や入門者のバイクファンの入門用として愛されるバイクにする狙いがあったはずです。ジェイドを経験したネイキッドファン、ジェイドでバイクの楽しさを知ったファンも、とても多いと思います。
その後もこれほどに完成度の高い250ccのネイキッドの名車は、そう多くないと感じています。