私がバイクの事故を経験したのは、今から30年前の話です。私の経験がバイク好きの皆様の参考になれば幸いです。私が当時購入したバイクは、カワサキGPZ400F。新車をローンで購入しました。
カワサキGPZ400Fはこんなバイク↓
常にツーリングに使用し、慣れた頃には通勤にも使用していました。この時の走行距離が300km程度で順調な展開でした。
ある日のことでした。毎日忙しい時期があり、やっと繁忙期を脱した時に久々の定時帰りに今回の事故に遭遇しました。私の悪いところは、信号待ちから青の灯火に点灯したときフル加速で出発する癖がありました。
信じられない光景が目の前に…
そのときに追いつかれてしまう別のバイクがいないかバックミラーで後方をみてしまうことがあり、この日も後方を見て出発してしまいました。後方を見たのは一瞬でしたが、その後すぐ前を見た瞬間、信じられない光景が目の前に浮かびました。
なんと、目の前に自転車に乗った女の人がいるではありませんか!そのとき思わず叫びました。「危ない!どいてくれ!」と言ってもどうにもなりません。ついには彼女と私は衝突し、彼女は自転車と一緒に投げ出され、私は衝突のあと立体障害物に激突していしまいました。その時点で私はボーっとしてしまいました。
しかし、いつまでもこの状態ではいられません、我に返りすぐに彼女の元へ「だ、大丈夫ですか!」と声をかけました彼女は「だいじょうぶです」と言ってました。まず、事故など経験がありません。何をすれば良いか思い付かず、とりあえず彼女を病院に連れて行こうと思いました。
パトカーが到着。GPZ400Fは…
しかし、そんなやりとりをしているうちにパトカーが到着し、すぐに救急車も来てくれました。騒動はこの瞬間で収まり、彼女も軽傷で終わり、私のほうも腕に切り傷だけでしたが、一番ガッカリしたのはGPZ400F、走行300㎞の新車がほぼ全損で強いショックを受けました。
その後、示談成立し、行政処分はほぼ無罪となりましたが、バイクは痛い結果となりました。バイク好きな私にとって、重大な出来事でした。これを機にもう二度とバイクには乗らないか、それともさらに極めるかを考えました。
バイクを「極める」決断
そして、大型二輪を取得(当時は教習所がないので一発試験で大変でした)し、教習所に転職。バイクの教官になりました。法改正で大型二輪が教習所で取れるようになり、大型二輪の教習指導員も取得しました。
この事故で大きな運命の転換があったという事は、自分にとって大きな選択だったような気がします。バイク好きな人たちへ言いたいのは、やはりバイクは危ない乗り物であるという事です。自分の命、他人の命を守る為、「極める」事が大事だと痛感しました。
私はその後発症した「くも膜下出血」の後遺症で、今はもうバイクに乗る事はできません。でも、まだバイクの体感がこの胸の中に残っています。