トヨタ アベンシス (2代目 2003)
初代モデルが1997年にデビューしたトヨタ自動車の中型乗用車「アベンシス」は、2003年のフルモデルチェンジにより2代目T250型に移行しました。初代モデルに引き続きイギリスの工場「TMUK」で生産され、リリースされた当初は従来同様ヨーロッパ専用モデルであったものの、同年10月から日本市場での輸入販売が開始されました。
エクステリアは欧州の拠点でデザイン
トヨタ アベンシス (2代目 2003)
エクステリアはヨーロッパのデザイン拠点「ED2」でデザインされ、同じ拠点でデザインされた「ヴィッツ(ヨーロッパ名ヤリス)」に相通じるイメージのフロントマスクが採用されました。ボディタイプは4ドアセダンと5ドアステーションワゴンのほか、欧州仕様には5ドアハッチバックも設定されていました。
トヨタ アベンシス (2代目 2003)
ボディサイズはセダンが全長4,630mm×全幅1,760mm×全高1,480～1,485mm、ワゴンが全長4,700mm×全幅1,760mm×全高1,525～1,535mmで、先代から一回り拡大されていました。ホイールベースは両ボディ共通の2,700mmで、先代より70～120mm長く設定されました。サスペンション形式はフロントにストラット式、リアにダブルウィッシュボーン式が採用されました。
日本向けはまずガソリン2Lエンジン車を導入
トヨタ アベンシス (2代目 2003)
駆動方式はFFとフルタイム4WDが設定され、エンジンはヨーロッパ向けモデルに設定された1.6L/1.8L/2Lの 直4ガソリンNAと2L直4ディーゼルターボのうち、日本には2L直4ガソリンの1AZ-FSE型(最高出力155ps/最大トルク19.6kgm)のみが導入されました。トランスミッションは、ヨーロッパ仕様には5速/6速MTも用意されたものの、日本向けモデルは4速トルコン式ATのみの設定でした。
ブレーキは、全車にフロントがベンチレーテッド型の4輪ディスク式が採用されました。安全装備面では、全車にEBD付ABSやSRSデュアル&サイド&ニーエアバッグシステムが標準装備されたほか、FF車にはさらに横滑り防止装置「VSC」やトラクションコントロール、ブレーキアシストが装備されました。
2.4Lエンジンを追加
トヨタ アベンシス (2代目 2003)
日本仕様車のグレード体系は、当初セダン/ワゴンともに下から「Xi」「Liスポーツパッケージ」「Li」のラインナップでした。その後2004年5月に、セダンLiがベースの特別仕様車「NEOエディション」が設定されました。次いで2005年9月の一部改良の際に、新たなパワートレインとして2.4L直4ガソリンNAの2AZ-FSE型エンジン(最高出力163ps/最大トルク23.5kgm)＋5速トルコン式ATが追加されました。
このパワートレインを搭載するのはLiと新設定された最上級グレード「Qi」で、Liスポーツパッケージは廃止されました。続いて2006年7月にマイナーチェンジンが実施され、エクステリア面ではフロントマスクやリアコンビネーションランプの意匠が変更されるとともに、インテリア面ではマルチインフォメーションディスプレイが採用されました。
そして欧州で2008年にフルモデルチェンジが実施され、現行3代目モデルに移行した際、日本での販売は一旦中断されました。3代目モデルが日本市場に導入されたのは、2011年9月の事でした。
