1997年に欧州市場向けモデルとしてデビューを果たしたトヨタのミディアムクラス・セダン/ステーションワゴン「アベンシス」は、2009年1月に3代目が欧州でリリースされ、2011年9月にステーションワゴンのみが日本国内で発売されました。英国のファクトリーで生産され、トヨタ車でありながら欧州車的な味わいを備えるモデルとなっています。
ワンモーションフォルムが特徴のボディ
フランスのデザイン拠点で設計されたボディは、Aピラーが前方に位置するワンモーション風のフォルムを備え、オーソドックスなプロポーションだった先代からイメージを刷新しています。ボディサイズは全長4,780mm×全幅1,810mm×全高1,480mm、ホイールベースは2,700mmで、ホイールベースは不変ながらも先代よりも長くワイドで低いディメンションに変化しています。
車両重量はやや増加し、国内仕様で1,470~1,480kgとなっています。サスペンション形式は先代同様の前:マクファーソンストラット式/後:ダブルウィッシュボーン式を踏襲し、駆動方式はフルタイム4WDが廃止されFFのみが設定されます。国内仕様のエンジンは、2L直4ガソリンNAの3ZR-FAE型(最高出力152ps/最大トルク20kgm)のみのラインナップで、先代に設定のあった2.4L直4は廃止されました。
トランスミッションは先代のトルコン式に代わり、7速マニュアルモード付のCVTが組み合わせられます。室内は質感を向上させプレミアム感の演出を図った他、クラストップレベルの荷室スペースを実現した事が特徴となっています。グレード体系は、発売当初は「Xi」のみのモノグレードでした。そして2012年4月にマイナーチェンジを実施し、内外装のデザイン変更などが行わました。
M/Cで内外装のイメージを一新
エクステリア面では、LEDクリアランスランプが追加されたヘッドランプや押し出しの効いたアッパーグリル、開口部の大きなロワーグリルを採用した事で、フロントマスクのイメージが一新されました。一方インテリア面の変更は、シート表皮柄を変更した他、ドアグリップやドアスイッチベース、センタークラスターなどに加飾の追加や変更が行われました。
それと同時に、上級グレードの「Li」が追加されました。エクステリア面ではフロントフォグランプが追加された他、1インチアップの17インチアルミホイール&タイヤの装備により「Xi」との差別化が図られました。又、インテリア面でも仕様に変更が加えられ、アルカンターラ+本革のシート表皮が採用される他、センタークラスターやドアスイッチベースに木目調の加飾が施されます。
同時に、運転席電動ランバーサポートやクルーズコントロールが標準装備されるなど、快適装備の面でもアップグレードが図られています。