1997年1月にトヨタカローラ店より初代モデルがデビューしたコンパクトミニバン「カローラスパシオ」は、2001年5月にフルモデルチェンジを受け2代目モデルに移行しました。先代よりもフロントウィンドウの傾斜が強められモノフォルム風のスタイリングに変化すると共に、「リラックス&フレックス」をコンセプトにシートレイアウトが変更されました。
室内は5+2の7人乗りに
ボディタイプは先代同様オールヒンジ式ドア採用の5ドアで、乗車定員は先代の4/5/6人乗りから格納式サードシートが備わる5+2の7人乗り仕様に変更されました。初期型のボディサイズは全長4,240mm×全幅1,695mm×全高1,610~1,620mmで、先代から全長が延長された一方全高は低く設定されました。又、プラットフォームの刷新に伴いホイールベースは135mm延長され2,600mmとなりました。
車両重量は若干軽量化され、1,170~1,310kgとなりました。駆動方式は当初FFのみのラインナップだったものの、2か月後にフルタイム4WDが追加されました。サスペション形式は先代の4輪ストラット式に対し、リアがFFはトーションビーム式、4WDはダブルウィッシュボーン式へと変更されました。
トヨタ カローラスパシオのCM
エンジンを一新
エンジンは一新され、1.5L直4DOHCの1NZ-FE型(最高出力110ps/最大トルク14.6kgm)と1.8L直4DOHCの1ZZ-FE型(FF:最高出力136ps/最大トルク17.4kgm・4WD:最高出力125ps/最大トルク16.4kgm)のラインナップとなりました。トランスミッションは先代同様全車に4速トルコン式ATが採用され、フルタイム4WD仕様は1.8L車のみに設定されました。
安全装備面では、SRSデュアルエアバッグシステムやブレーキアシスト、プリテンショナー&フォース付きシートベルトに加え、EBD付きとなったABSが採用されました。発売時のグレード体系は、1.5Lに「V」「X」「X Gエディション」の3タイプが、1.8Lに「X」「X Gエディション」「Sエアロツアラー」の3タイプがラインナップされました。
そして2001年11月に、Sエアロツアラーに準じた内外装を持つ特別仕様車「Sリミテッド」が、翌2002年4月及び5月に、X Gエディションに準じた装備を持つ特別仕様車「Vリミテッド」及び更にワイドマルチAVステーションⅡが装備される「Vリミテッド・ナビスペシャル」が設定されました。
次いで2003年4月にマイナーチェンジが実施され、フェイスリフトや内装の一部変更と共に、ショックアブソーバー改良による操縦安定性の向上が図られました。同時にエンジンが改良され全車「平成12年基準排出ガス75%低減レベル」を取得した一方、スペックが1.5L車は1ps/0.2kmg、1.8L FF車は4ps/0.1kgm低下しました。
又、1.5Lの廉価グレードVが廃止され、特別仕様車「Xリミテッド」及び「Xリミテッドスペシャルパッケージ」が設定されました。次いで2004年2月に、特別仕様車「Xエクストラセレクション」「Xエクストラセレクション・ナビパッケージ」「Xエクストラセレクション・スペシャルパッケージ」が設定されました。
続いて2005年9月の一部改良でヘッドランプにレベリング機構が追加されると共に、ボディカラーに新色が追加されました。そして2007年7月に生産終了となり、スパシオの車名は2代で消滅する事となりました。