光岡自動車は2008年7月、全面的にリニューアルされたクラシカル・サルーン「ヌエラ」を発売しました。初代モデルが生産終了となって以来4か月ぶりの復活で、ベースモデルがそれまでの「ホンダ・アコード」から10代目「トヨタ・カローラ」に変更されました。それにともない、ボディが一回り縮小され5ナンバーサイズとなりました。
セダンとワゴンを用意
ボディタイプは先代が4ドアセダンのみの設定であったのに対し、「カローラアクシオ」がベースの4ドアセダン「6-02セダン」と、「カローラフィールダー」がベースの5ドアステーションワゴン「6-02ワゴン」の2タイプのラインナップとなりました。エクステリア・デザインは、ベースモデルの変更にも関わらず先代に類似した雰囲気にまとめられていました。
セダンのボディサイズは全長4,645mm×全幅1,695mm×全高1,460mmで、先代から全長が35mm、全幅が65mm拡大されました。一方ワゴンは、全長4,580mm×全幅1,695mm×全高1,480mmとなっていました。ホイールベースはカローラと共通の2,600mmで、先代との比較では70mm短縮されていました。
エンジンは2種類
駆動方式はカローラ同様FFとフルタイム4WDが設定され、サスペンション形式も同様にフロントにマクファーソンストラット式が、リアにトーションビーム式(FF車)またはダブルウィッシュボーン式(4WD車)が採用されました。エンジンもカローラと共通で、1.5L直4DOHCの1NZ-FE型および1.8L直4DOHCの2ZR-FE型が用意されました。
スペックは、それぞれ最高出力105ps/最大トルク13.8kgm、最高出力136ps/最大トルク17.8kgmとなっていました。トランスミッションはCVTのほか、1.5L FF車には5速MTも設定されました。また、ブレーキは全車にフロント:ベンチレーテッド・ディスク式/リア:ドラム式が装備されました。
グレード体系は、セダン/ワゴンともに下から1.5Lエンジン搭載の「15ST」「15LX」と1.8Lエンジン搭載の「18LX」の3タイプのラインナップでした。安全装備面では、全車にSRSデュアルエアバッグシステムやEBD&ブレーキアシスト付きABSなどが標準装備されました。
特別仕様車も用意
その後2008年10月に、1.5Lエンジン搭載の特別仕様車としてセダンに「スタイリッシュエディション」が、ワゴンに「ナビエディション」が設定されました。追って翌11月には、ベースモデルのカローラのマイナーチェンジにともないヌエラにもマイナーチェンジが施され、装備の充実化が図られるとともにボディカラーの変更が行われました。
次いで2009年4月には、セダンに特別仕様車「本革パッケージ」が設定されました。続いて同年12月の一部改良で仕様向上が図られ、追って翌2010年7月に実施された一部改良では全車の燃費向上が実現するとともに、装備の変更が図られました。そして2012年5月、10代目カローラの生産終了にともないヌエラの新車販売も打ち切られました。