レクサスはマイナーチェンジした「IS」を世界初公開した。日本での発売は2020年秋頃を予定している。
ISは1999年の初代モデルが発売(日本ではアルテッツァ)。現在は2013年発売の3代目となっており、今回はフルモデルチェンジから約7年目の大規模マイナーチェンジとなっている。
新型ISのプロモーションムービー
新型ISの主な特長
操縦性・乗り心地
2019年4月に愛知県豊田市下山地区に新設した車両開発用のテストコース。現在稼働中のカントリー路は、世界屈指の過酷なコースとして知られるニュルブルクリンクを長年走りこんできた経験を基に、自然の地形を活かした約75mの高低差と多数のカーブに様々な路面を組み合わせた全長約5.3kmのコースとして設計。厳しい走行環境でクルマもエンジニアも日々繰り返し走行試験を重ねた。
- 新型ISでは、ステアリングやペダルの初期応答だけでなく、「戻す」際のコントロール性の向上にも取り組むことで一連の運転操作をより滑らかなものとした。
- 2.5Lハイブリッドモデルはアクセル開度に対するエンジンとモーターの駆動力制御を変更。2.0Lターボモデルではドライバーのアクセル開度などから走行環境を判定し、シーンに応じて適切なギヤ段を設定するアダプティブ制御を採用。
- サイドラジエーターサポートの補強、フロントサイドメンバーのスポット打点追加、Cピラーからルーフサイドにかけての構造最適化などによりボディ剛性を高め、運動性能を高めるとともに、ノイズや振動を徹底的に排除し乗り心地を向上。
- 新採用の19インチタイヤはコーナリングフォースを大幅に向上。さらにホイールの締結にハブボルトを採用し、締結力の強化と質量の低減を図った。
- ショックアブソーバーのオイル流路に非着座式のバルブを設け、微小な動きに対しても流路抵抗による減衰力を発生させる「スウィングバルブショックアブソーバー」を採用、応答性が良く上質な乗り心地を実現。
新型IS 主要諸元(北米仕様プロトタイプ)
全長 | 4,710(+30)mm |
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全幅 | 1,840(+30)mm |
全高 | 1,435(+5)mm |
ホイールベース | 2,800(±0)mm |
パワートレーン | 直列4気筒2.0L直噴ターボ 直列4気筒2.5Lハイブリッドシステム V型6気筒3.5L |
タイヤサイズ | 18/19インチ |
( )括弧内は従来型比
デザイン
エクステリア
- 新開発の小型軽量ランプユニットを搭載した薄型のヘッドランプの採用に加え、低く構えたグリル周りとそれに合わせて下げたサイドのキャラクターライン、トランク後端の造形で重心の低さを表現。
- 張り出した前後フェンダー、L字をモチーフにした一文字型のリヤコンビネーションランプ、立体的なバンパーガーニッシュを採用。加えて新意匠の19インチタイヤや、ワイドなトレッドによりスポーティな走りを予感させるプロポーション。
- 緩やかに傾斜したリヤクォーターピラーがサイドから回り込む引き締まったキャビンシルエットとした。
- ボディパネル製造工程において、上下方向のプレスの動きに合わせて金型が横方向からスライドする機構を追加した、LEXUSならではの緻密で立体的な造形を可能とする「寄絞り(よせしぼり)型構造」の最新プレス技術を採用。ラゲージ部のキャラクターラインにおいて、高精度でよりシャープな造形を実現。
- 新意匠のスピンドルグリルはグリルの先端を起点に立体的な多面体構造とすることで押し出し感を強調。また、スピンドルをモチーフとしたブロック形状とメッシュパターンを組み合わせ、スポーティな印象とした。
- エクステリアカラーは、強い陰影により造形を際立たせるソニックイリジウムと、金属質感と高光沢を実現したソニッククロムの2色を新規開発。
- “F SPORT”では専用のFメッシュパターンを採用。その他にもグリルロア部のエアインテーク、専用19インチアルミホイール、リヤスポイラーなどの専用装備や、専用外板色ラディアントレッドコントラストレイヤリングを採用し、エモーショナルな走りのイメージを際立たせた。
エクステリアの写真
インテリア
- マルチメディアシステムにタッチディスプレイを採用、SmartDeviceLink、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応。
- インストルメントパネル上部やドアパネルに有彩色を設定しツートーン配色。
- ドアトリムの一部にLEXUSの新たな加飾表現である複数のエンボスラインを交差させたグラフィックパターンを採用。オーナメントパネルにアッシュ(オープンフィニッシュ/墨ブラック)、ブラックジオメトリーフィルム、F SPORT専用サテンクロムを新規採用。
インテリアの写真
先進安全技術
- 単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」の対応領域を拡大し、交差点右折前に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知可能となり、ドライバーの操舵をきっかけに車線内で操舵をアシストする緊急時操舵支援や低速時の事故予防をサポートする低速時加速抑制などの機能が追加。
- 自動車専用道路などにおいて設定した車速内で前走車との距離を一定になるよう加減速制御する「レーダークルーズコントロール」および、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する高度運転支援機能「レーントレーシングアシスト(LTA)」の車線認識性能を向上。LTA作動時、カメラによる白線認識にAI技術を活用し、カーブの大きさに合わせてあらかじめ減速。カーブ走行時の横Gを常に一定にすることで、安定した快適な走行を実現。
- 先行車や対向車を検知し、自動でハイビームを制御する「オートマチックハイビーム(AHB)」
- カメラで主要な道路標識を読み取り、メーター内に表示する「ロードサインアシスト(RSA)」
- ドライバー異常時停車支援システム(LTA連動型)
LTA制御中にドライバーの無操作状態が継続した場合、音と表示と緩減速による警告でドライバーに操作を促すほか、ハザードとホーンで車外に異常を報知しながら自車線内に減速停車し、自損・加害事故の回避・事故被害低減を支援。停車後は、ドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行なう。 - 駐車場などにおけるアクセルとブレーキのペダル踏み間違い時の衝突や、接近する後方車両との接触事故による被害の軽減に寄与するパーキングサポートブレーキ、車両周辺の安全確認をサポートするパノラミックビューモニターなど、先進安全装備を積極的に導入。