2004年に「スポーツツアラーSUV」をコンセプトに掲げて誕生したランドローバーのSUV「レンジローバースポーツ」は、2013年に9年ぶり初のフルモデルチェンジを受け、現行L494型に移行しました。一足先にフルモデルチェンジが実施された兄貴分の「レンジローバー」同様、オールアルミボディが採用された事が最大の特徴で、先代から最大で420kgもの車両重量軽減を実現しました。
イヴォーク譲りのフロントマスクを採用
ボディタイプは先代同様5ドアのみの設定となる一方、2列シート5人乗り仕様に加え、新たに3列シート7人乗り仕様がオプション設定されました。スタイリングは、弟分の「イヴォーク」に類似した意匠を持つフロントマスクや、傾斜の強められたAピラーなどによりイメージが一新されました。ボディサイズは全長4,855mm×全幅1,983mm×全高1,780mmで、全高を除き先代から拡大されました。
又、2,923mmとなるホイールベースも先代から大幅に延長されました。駆動方式はフルタイム4WDを踏襲する他、従来同様のローレンジ付き2段トランスファー方式に加え、1段トランスファー方式が設定されました。又、フロント:ダブルウィッシュボーン式/リア:マルチリンク式の電子制御エアサスペンションは、ボディ同様アルミ素材が採用されました。
エンジンは当初、3L V6(最高出力340ps/最大トルク45.9kgm)及び5L V8(最高出力510ps/最大トルク63.7kgm)のガソリン・スーパーチャージドと、チューニングの異なる2種類の3L V8ディーゼルターボ(最高出力258ps/最大トルク61.2kgm及び最高出力292ps/最大トルク61.2kgm)が用意されました。トランスミッションは、先代の6速から8速に多段化されたトルコン式ATが組み合わせられました。
燃費が大幅に向上
又、全車にアイドリングストップ機構が採用され、軽量化と相まって大幅な燃費向上が実現しました。装備面では、路面状況に応じエンジン特性やギア選択を最適化する「テイレンレスポンス」が改良型の「テイレンレスポンス2」に進化しました。そして翌2014年に、5Lガソリンエンジンのハイチューン版(最高出力550ps/最大トルク69.4kgm)が追加されました。
又、同じ年にディーゼルターボエンジンのアウトプットが最高出力306ps/最大トルク71.4kgmに向上すると共に、燃費も改善されました。同時に、3Lガソリンエンジンも燃費向上が図られました。2代目レンジローバースポーツの日本初上陸は2013年11月で、グレードは当初ガソリン3Lエンジン搭載の「SE」「HSE」と5Lエンジン搭載の「オートバイオグラフィーダイナミック」の3タイプでした。
そして2015年10月に3Lエンジン搭載の最上級グレード「HST」と、550ps版5Lエンジン搭載の「SVR」が追加されました。