ランドローバーは2014年8月、「フリーランダー2」の実質的な後継モデルとなるクロスオーバーSUV「ディスカバリースポーツ」を発表しました。ボディ素材に高張力鋼とアルミニウムを採用し軽量高剛性化を図った他、デジタル・ステレオカメラを用いた衝突被害軽減ブレーキ「AEB」や車線逸脱警報、歩行者用エアバッグシステムを採用するなど安全装備の強化が図られました。
空力特性が向上
ボディタイプは5ドアで、スタイリングはボクシーなフリーランダー2とは対称的な、流麗かつアグレッシブなフォルムが採用されました。又、空力特性も向上し、Cd値はフリーランダー2よりも0.04ポイント低い0.36を実現しました。ボディサイズは全長4,610mm×全幅1,895mm×全高1,725mmで、フリーランダー2から全長が拡大された一方全幅と全高は若干縮小されました。
又、ホイールベースは80mm延長され2,740mmとなりました。駆動方式はフリーランダー2同様、フルタイム4WDとFFが設定されました。エンジンもフリーランダー2からのキャリオーバーで、2L直4ガソリンターボ(最高出力240ps/最大トルク34.7kgm)及び2種類の2.2L直4ディーゼルターボ(最高出力150ps/最大トルク42.8kgm・最高出力190ps/最大トルク42.8kgm)が用意されました。
9速ATを設定
トランスミッションは、6速MTと9速に多段化されたトルコン式ATが設定されました。サスペンション形式はフリーランダー2の4輪ストラット式に対し、リアがマルチリンク式に変更されました。一方室内は、当初は2列シート5人乗り仕様のみであったものの、後に2人分の補助シートが備わる3列シート7人乗り仕様が追加されました。
日本市場においては、2014年10月に受注が開始されました。グレードは下から「SE」「HSE」「HSEラグジュアリー」の3タイプで、ドライブトレインは全車2Lガソリンエンジン+9速AT搭載の4WD仕様でした。そして2015年12月、1.8~30km/hの速度域においてペダル操作無しに一定速度での前進・後退を可能とする「ATPC」と、ハンズフリー・パワー・テールゲートがオプション設定されました。
次いで2016年6月、HSEをベースに7人乗り仕様に変更し、8インチスクリーン採用の「リアシートエンタテインメントシステム」を装備した特別仕様車「7プラススペシャルエディション」が100台限定でリリースされました。続いて2016年8月、10.2インチ・タッチスクリーンが備わる新インフォテインメントシステムを採用すると共に、ATPCを標準化した2017年モデルの受注が開始されました。