メルセデス・ベンツのステーションワゴン「CLAシューティングブレイク」は、2014年11月に4ドアクーペ「CLAクラス」の派生モデルとして発表され、2015年6月に日本でも発売が開始されました。基本メカニズムをクーペタイプのCLAと共用しつつ、ルーフを延長してスタイリッシュなワゴンに仕上げた事が特徴で、「CLSシューティングブレイク」の弟分的なモデルとなります。
ワゴンながら流麗なスタイリング
スタイリングは正にCLAのワゴン版そのものといった雰囲気を持ち、ボディ後部にかけなだらかに下がるルーフや傾斜したテールエンドによる流麗なボディラインにより、Cd値はワゴンとしては優秀な0.26となっています。ボディサイズは全長4,640mm~4,690mm×全幅1,780mm×全高1,435mm、ホイールベースは2,700mmで、クーペと比較すると全高が5mm高い以外は同一のスペックとなっています。
車両重量は1,490kg~1,660kgで、同一グレードのクーペよりも20kg~60kg重くなっています。サスペンションは、クーペ同様前:マクファーソンストラット式/後:4リンク式で、ブレーキも同様に全車4輪ディスク式で、標準グレードは前のみ、上級グレードは前後共ベンチレーテッド型となります。駆動方式も同様に、FF及びオンデマンド型フルタイム4WDとなっています。
日本仕様のエンジンは3種類
パワートレインもクーペと同一で、日本仕様のエンジンは1.6L直4ガソリンターボ(最高出力122ps/5,000rmp、最大トルク20.4kmg/1,250~4,000rpm)と2種類の2L直4ガソリンターボ(最高出力211ps/5,500rmp、最大トルク35.7kmg/1,200~4,000rpm及び最高出力360ps/6,000rmp、最大トルク45.9kmg/2,250~5,000rpm)の設定で、欧州仕様に設定のあるディーゼルターボは導入されません。
トランスミッションもクーペ同様全車7速DCTとの組み合わせとなり、燃費は12.2km/L~15.9km/Lでクーペよりも1割程低下しています。インテリアはクーペと共通で、黒を基調とした内装色や曲線的なデザインのインパネなどに変更はなく、全車に最新バージョンのインフォテインメントシステム「COMANDシステム」や衝突被害軽減ブレーキ「CPAプラス」が搭載される点も同様となっています。
又、前車追従型クルーズコントロール「ディストロニックプラス」や車線変更をアシストする「ブラインドスポットアシスト」、車線逸脱警報システムの「レーンキーピングアシスト」や駐車をサポートする「アクティブパーキングアシスト」などがグレードにより標準装備又はオプション設定されるなど、メルセデス・ベンツらしい充実した安全装備が備わります。
グレード体系は、1.6Lエンジンを搭載する「CLA180シューティングブレイク」及び「CLA180シューティングブレイクスポーツ」、2L標準エンジンを搭載する「CLA250シューティングブレイク」及び4WD版の「CLA250 SPORT 4MATICシューティングブレイク」、そして2Lハイパフォーマンスエンジンを搭載する「メルセデス-AMG CLA45 4MATICシューティングブレイク」の4種類が設定されます。
価格はエントリーモデルとなるCLA180シューティングブレークの360万円(税込)からAMG CLA 45 4MATIC シューティングブレークの862万円(税込)まで。セダンタイプのCLAクーペが351万円(税込)である事を考えると、価格差が少なく、後席、荷室の利便性向上を考えると、CLAクーペを検討していた人にはCLAシューティングブレークは惹かれる存在かもしれません。