メルセデス・ベンツは2015年、2008年にリリースした「GLKクラス」の後継車種となる新型クロスオーバーSUV「GLCクラス」を発表、2016年2月から日本での販売を開始しました。現行型Cクラス(W205型)をベースに開発され、Cクラス譲りの安全・快適装備が備わると同時に、構造上左ハンドル仕様のみの設定だったGLKと異なり、日本向けに右ハンドル仕様が導入される点が特徴となります。
GLKクラスからプラットフォームを一新
GLKクラスからプラットフォームが一新されると同時に、スタイリングは直線基調の無骨なGLKクラスから一転し曲線基調の流麗なフォルムが採用されました。ボディサイズ全長4,660mm×全幅1,890mm×1,645mmで、GLKクラスから全長が110mm、全幅が50mm拡大された一方、全高は20mm低く設定された事によりワイド&ローなプロポーションが実現しました。
ホイールベースは120mm延長され2,775mmとなり、日本仕様の車両重量は60kg重い1,860kgとなりました。サスペンション形式はフロントが従来の3リンク式から4リンク式に、リアがマルチリンク式から5リンク式に変更されると共に、走行状況に応じダンパーの減衰力を可変させる「アジリティコントロールサスペンション」が採用されました。
欧州仕様は、駆動方式としてGLKクラス同様FRとフルタイム4WDシステム「4MATIC」が設定され、エンジン及びグレード体系は2L直4ガソリンターボ搭載の「GLC250 4MATIC」「GLC300」「GLC300 4MATIC」、2.2L直4ディーゼルターボ搭載の「GLC220d 4MATIC」「GLC250d 4MATIC」、そして3L V6ガソリンツインターボ搭載の「GLC43AMG」がラインナップされます。
最高出力/最大トルクは、CLC250 4MATICが211ps/35.7kgm、GLC300及びGLC300 4MATICが244ps/37.7kgm、GLC220d 4MATICが170ps/40.8kgm、GLC250d 4MATICが240ps/51kgm、GLC43AMGが362ps(最大トルクは未発表)となっています。トランスミッションは、全車9速トルコン式AT「9G-TRONIC」との組み合わせとなっています。
日本市場には2Lガソリングレードを導入
日本市場には、これらの内カタロググレードとして「GLC250 4MATIC」と、それをベースとする上級グレード「GLC250 4MATICスポーツ」「GLC250 4MATICスポーツ(本革仕様)」が導入される他、特別仕様車として「GLC250 4MATIC Edition1」が設定されました。インテリア面ではCクラスと共通のインパネが採用されると共に、GLKクラスから居住性の改善が図られました。
安全装備面では、ステアリングアシスト機能付きレーダークルーズコントロールシステム「ディストロニックプラス」や歩行者検知機能付きブレーキアシスト「BASプラス」、自動ブレーキシステム「PRE-SAEブレーキ」、追突を警告する「リアCPA」などから構成される「レーダーセーフティパッケージ」が全車にオプション設定されました。
又、配光モードを自動で切り替える「LEDインテリジェントライトシステム」や注意力低下を警告する「アテンションアシスト」、横風に影響を低減する「クロスウインドアシスト」などは全車に標準装備となります。