光岡自動車は1999年12月、日産自動車のアッパーミディアムセダン「セドリック」(Y34型)をベースにクラシカルな外観に仕上げた「ガリュー(我流)Ⅱ」を発売しました。同じ日産の「クルー・サルーン」をベースとした「ガリューⅠ」の後継モデルで、ボディサイズの拡大とともに排気量も拡大されるなど、一クラス上のセグメントとなりました。
2種類のV6エンジンを設定
ボディタイプはガリューⅠ同様、4ドアセダンのみのラインナップでした。エクステリア・デザインはグリーンハウスなどをセドリックから流用しながらも、縦型の大型グリルや丸型2灯式ヘッドランプなどを配したフロントまわり、縦型リアコンビネーションランプなどを配したリアまわりの意匠により、先代と共通のイメージに仕立てられていました。
ボディサイズは全長5,060mm×全幅1,770mm×全高1,450mmで、ガリューⅠから全長が200mm、全幅が40mm拡大されていました。また、ホイールベースも135mm延長され2,800mmとなりました。駆動方式は従来同様FRのみの設定で、エンジンはそれまでの2L直6SOHCに代わり、セドリック譲りの2.5V6DOHCおよび3L V6DOHCが搭載されました。
スペックはそれぞれ最高出力210ps/最大トルク27kgm、最高出力240ps/最大トル31.5kgmで、従来から大幅なアウトプット向上を果たしていました。組み合わせられるトランスミッションは、5速MTが廃止され4速トルコン式ATに一本化されました。サスペンション形式は、セドリック同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:マルチリンク式が踏襲されました。
また、ブレーキも同様に4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。グレード体系は、2.5Lエンジン搭載の「スタンダード」と3Lエンジン搭載の「デラックス」の2タイプのラインナップで、安全装備として全車にSRSデュアル&サイドエアバッグシステムやABSが標準装備されました。
一部改良により装備を強化
快適装備面では、全車にフルオートエアコンや運転席パワーシートなどが、さらにデラックスにはアルミホイールやCDプレーヤー付きカーオーディオシステムなどが標準装備されました。その後2002年12月に一部改良が実施され、EBD(電子制動力配分装置)とブレーキアシストが標準化されました。
次いで2003年5月に2度目の一部改良が実施され、全車にDVDナビゲーションシステムが標準化されるとともに、スタンダードにもアルミホイールが装備されました。同時に、全車にSRSサイドエアバッグシステムがオプション設定されました。そして2004年9月、最終限定モデル「ファイナルモデル特別仕様車 本革パッケージ」がリリースされたのち、翌2005年2月を持って販売終了となりました。
後継モデルとして、同年7月にY50型「日産・フーガ」をベースとした「ガリュー」がリリースされました。