光岡自動車は2015年9月、日産自動車のアッパーミディアムセダン「ティアナ」(L33型)をベースにクラシカルな外観に仕立てた新型「ガリュー(我流)」を発売しました。前年同月にJ32型ティアナがベースの先代モデルが販売終了となって以来1年ぶりの復活で、往年のロールス・ロイス製モデルを彷彿とさせるスタイリングを踏襲しながらも、安全装備の強化が図られました。
駆動方式はFFのみに
ボディタイプは従来同様、4ドアセダンのみのラインナップでした。エクステリア・デザインはグリーンハウスなどをL33型ティアナと共通しながら、縦型の大型グリル、丸型2灯式ヘッドランプなどを配したフロントまわりや、縦型リアコンビネーションランプなどを配したリアまわりなど、従来と同じ手法によるモディファイが継承されました。
ボディサイズは全長4,980mm×全幅1,830mm×全高1,470mmで、先代から全幅が拡大された一方、全高は若干低められました。また、ホイールベースは先代同様の2,775mmで、サスペンション形式もフロント:マクファーソンストラット式/リアマルチリンク式が踏襲されました。駆動方式はフルタイム4WDが廃止され、FFに一本化されました。
エンジンは、フルタイム4WD車の廃止にともない2.5L直4の設定がなくなり、2.5L V6DOHCのVQ25DE型のみとなりました。スペックは最高出力173ps/最大トルク23.9kgmで、先代から最高出力が12ps低下した一方、最大トルクは0.2kgm向上しました。トランスミッションは、先代同様全車CVTとの組み合わせでした。
衝突被害軽減ブレーキを採用
ブレーキは、先代同様フロントがベンチテーテッド型、リアがソリッド型の4輪ディスク式が採用されました。グレード体系は先代と共通で、下から「25ST」「25DX」「25LX」の3タイプがラインナップされました。安全装備面では、全車にSRSデュアル&サイドエアバッグシステムやEBD&ブレーキアシスト付きABS、横滑り防止装置「VDC」などが標準装備されました。
さらに、新たに予防安全システムとして衝突被害軽減ブレーキの「エマージェンシーブレーキ」や「踏み間違い衝突防止アシスト」が25DX/25LXに標準装備、25STにオプション設定されました。また、快適・豪華装備としては25DX/25LXに運転席パワーシートや本革巻きステアリングホイールなどが、さらに25LXには本革シートが標準装備されました。
一方、ナビゲーションシステムは全車オプション扱いでした。その後2016年1月に仕様変更が実施され、25STにもエマージェンシーブレーキや踏み間違い衝突防止アシストなどが標準化されました。