1982年にトヨタカローラ店から「ターセル/コルサ」の姉妹車種としてデビューしたコンパクトカー「カローラⅡ」は、1990年9月に4年ぶり2度目のフルモデルチェンジを受け3代目モデルに移行しました。5ドアハッチバックが廃止され3ドアハッチバックに一本化された一方で、歴代モデル初のフルタイム4WD車がラインナップに加わりました。又、インテリアの質感向上が図られた事も特徴でした。
曲線的なスタイリングに
スタイリングはボクシーなイメージだった初代/2代目モデルから一転し、曲線的なフォルムに変貌しました。又、2代目モデルに設定されていたリトラクタブルヘッドランプ仕様車は廃止され、全車固定式の角形2灯式ヘッドランプに統一されました。ボディサイズは全長3,930mm×全幅1,645mm×全高1,365~1,380mmで、先代後期型から全長が10mm、全幅が20mm拡大されました。
ホイールベースは同一の2,380mmで、車両重量は若干増加し810~990kgとなりました。サスペション形式は、FF車は先代同様のフロント:ストラット式/リア:トーションビーム式を踏襲する一方、4WD車はリアに4リンク式が採用されました。エンジンは、ガソリンが1.3L直4DOHCの4E-FE型、1.5L直4DOHCの5E-FE型及び5E-FHE型に置換されました。
最高出力/最大トルクはそれぞれ100ps/11.8kgm、100ps/12.8kgm、115ps/13.8kgmで、先代の2E/3E系から大幅なアウトプット向上を果たしました。その一方で、先代にラインナップされたガソリンターボの設定はなくなりました。又、引き続き設定されたディーゼル車には、1.5L直4SOHCターボの1N-T型エンジン(最高出力67ps/最大トルク14kgm)がキャリオーバーされました。
トランスミッションは先代同様、1.3L車に4速MT/3速トルコン式ATが、1.5L車に5速MT/4速トルコン式ATが設定されました。グレード体系は、1.3Lが下から「TX」「ウインディ」「ライム」の3タイプ、1.5Lディーゼルが「ウィンディ」のみの1タイプ、1.5Lガソリンが「ウィンディ4WD」「SR」「SR4WD」「ZS」の4タイプでした。
M/Cでサイドドアビームを追加
そして1992年4月に、特別仕様車「1300スーパーウィンディ」が設定されました。次いで同年8月にマイナーチェンジが実施され、バンパーやフロントグリル、テールレンズの意匠変更、サイドドアビームの追加が実施されると共に、運転席SRSエアバッグシステムが全車にオプション設定されました。この変更に伴い、車両重量が10~30kg増加しました。
続いて1993年8月の一部改良で、装備の充実が図られると共にエアコンに新冷媒が採用されました。そして1994年9月にフルモデルチェンジが実施され、4代目L5♯型に移行しました。