1982年にトヨタカローラ店から「ターセル/コルサ」の姉妹車種としてデビューしたコンパクトカー「カローラⅡ」は、1994年9月に4年ぶり3度目のフルモデルチェンジを受け4代目モデルに移行しました。先代からプラットフォームや基本メカニズムが踏襲された一方で、スタイリングはイメージチェンジが図られ直線的なフォルムに変貌しました。
エンジンは一部を除き先代から踏襲
ボディタイプは先代同様3ドアハッチバックのみが用意され、ボディサイズは全長3,915mm×全幅1,660mm×全高1,370~1,385mmで先代から全長が15mm縮小された一方、全幅が15mm、全高が5mm拡大されました。ホイールベースは同一の2,380mmで、初期型の車両重量は先代後期型と同等の820~1,020kgでした。
駆動方式は先代同様FFとフルタイム4WDが設定され、サスペション形式もフロント:ストラット式/リア:トーションビーム式(FF)・4リンク式(4WD)が踏襲されました。エンジンは、1.3L直4DOHCの4E-FE型及び1.5L直4DOHCの5E-FE型のガソリン2種類と、1.5L直4SOHCディーゼルターボの1N-T型が先代からキャリオーバーされ、1.5Lガソリンの高出力版5E-FHE型は廃止されました。
最高出力/最大トルクは4E-FE型が88ps/11.8kgm、5E-FE型FF車用が94ps/13.5kgm、同4WD車用が91ps/13.2kgm、1N-T型が67ps/14kgmで、ガソリンユニットは先代から最高出力が低下した一方で燃費が向上しました。トランスミッションは先代同様、1.3L車に4速MT/3速トルコン式ATが、1.5L車に5速MT/4速トルコン式ATが設定されました。
グレード体系は、1.3Lが下から「ウィンディ カスタムパック」「ウインディ」「ライム」の3タイプ、1.5Lディーゼルが「ウィンディ」のみの1タイプ、1.5Lガソリンが「ウィンディ4WD」「ティアラ」「ティアラ4WD」の3タイプでした。そして1995年4月に、1.3/1.5Lガソリンエンジン搭載のウィンディをベースにした特別仕様車「スーパーウィンディ」が設定されました。
トヨタ カローラⅡのCM 小沢健二「カローラⅡにのって」
改良により安全性能を強化
更に1996年4月には、スーパーウィンディに運転席SRSエアバッグシステムやABSを追加した特別仕様車「スーパーウィンディ セーフティパッケージ装着車」が設定されました。次いで同年8月の仕様変更で、運転席SRSデュアルエアバッグシステムやABS、ハイマウントストップランプが全車に標準装備されました。この改良に伴い、車両重量は840~1,030kgに増加しました。
続いて1997年7月に、特別仕様車として1.3Lエンジン搭載の「スーパーウィンディG」と1.5Lガソリンエンジン搭載の「スーパーウィンディG 4WD」が設定されました。次いで同年12月のマイナーチェンジで衝突安全ボディ「GOA」が採用されると共に、内外装が一部変更されました。車両重量は更に増加し、870~1,060kgとなりました。
続いて1998年9月に、特別仕様車スーパーウィンディG/スーパーウィンディG 4WDが再度設定されました。そして1999年7月に、直系の後継モデルが発売される事なく販売を終了、17年の歴史に幕を下ろしました。