1996年に初代モデルがデビューしたルノーの小型MPV「セニック」は、2003年に初のフルモデルチェンジを受け2代目モデルに移行しました。先代が「メガーヌⅠ」をベースとしたように、2代目も先行してデビューした「メガーヌⅡ」の基本コンポーネンツが流用されました。先代に対してボディが一回り拡大されると共に、更にロングホイールベースの「グランセニック」が追加されました。
全幅を200mm近くワイド化
ボディタイプは、セニック/グランセニック共に先代同様オールヒンジ式ドア採用の5ドアで、室内はセニックが2列シート5人乗り仕様を踏襲するのに対し、グランセニックは3列シート7人乗り仕様となっていました。スタイリングは、丸みを帯びたモノフォルムが特徴だった先代から、相対的にシャープな造形を持つ2ボックス型に変貌しました。
ボディサイズは、セニックが全長4,259mm×全幅1,811mm×全高1,621mm、グランセニックがそれぞれ4,493mm×1,811mm×1,641mmで、共に全項目において先代より拡大され、特に全幅は200mm近くワイド化されました。又、ホイールベースはセニックが2,685mm、グランセニックが2,736mmで、共に100mm以上延長されていました。
駆動方式はフルタイム4WDが廃止され、FFのみの設定となりました。エンジンは、1.4L NA(最高出力96hp/最大トルク13kgm)、1.6L NA(最高出力113hp/最大トルク15.5kgm)、2L NA(最高出力134hp/最大トルク19.5kgm)及びターボ(最高出力161hp/最大トルク27.5kgm)の直4ガソリンと、1.5L(最高出力80hp/最大トルク18.9kgm)、1.9L(最高出力118hp/最大トルク30.6kgm)の直4ディーゼルターボが用意されました。
これらの内ガソリン1.4Lはセニックのみに、同2Lターボはグランセニックのみに設定されました。トランスミッションは、5速及び6速のMTと4速トルコン式ATが設定されました。サスペンション形式は、フロントは先代同様のマクファーソンストラット式を踏襲する一方、リアはトレーリングアーム式からトーションビーム式に変更されました。
デジタル式センターメーターを採用
一方インテリアは、先代がメガーヌと共通のアナログメーターが備わるインパネを採用したのに対し、デジタル式センターメーターが備わる専用デザインものが採用されました。又、カード式の電子キーやスロットル連動式の電子パーキングブレーキが採用された他、助手席のシートバックを倒してテーブルとして使用出来る機能も付加されました。
そして2006年のフェイスリフトで内外装デザインが変更された後、2009年にフルモデルチェンジが実施され3代目モデルに移行しました。日本市場における2代目モデルは、2005年9月からグランセニックのみ導入が開始されました。当初のグレードは、2LガソリンNAエンジン+4速AT搭載の「2.0」及び「2.0グラスルーフ」の2タイプでした。
そして2007年5月にフェイスリフト版に切り替えられると共に、2.0はカタログ落ちしました。