アウディの「A5」は、同社として久しぶりの2ドア4座クーペとして2007年3月に欧州でデビューし、更に翌2008年12月にそのソフトトップカブリオレ版の「A5カブリオレ」が発表されました。日本市場にはまず2008年2月にA5が、次いで2009年8月にA5カブリオレが導入されました。共にDセグメントセダン/ワゴンの「A4」をベースとしています。
A4よりもワイド&ローなディメンション
アウディならではのシングルフレームグリルとエレガントなフォルムを纏うボディのサイズは、全長4,625mm×全幅1,855mm×全高1,375mm(A5)/1,385mm(A5カブリオレ)で、A4よりも短くかつワイド&ローなディメンションとなっています。ホイールベースはA4より60mm短い2,750mmとなり、車両重量はA5が1,640~1,670kgで、A5カブリオレはそれよりも220kg程重くなっています。
サスペンションは、A4同様の前:5リンク式/後:トラペゾイダルリンク式を採用、駆動方式はフルタイム4WD「クワトロシステム」となります。発売当初A5の日本仕様に設定されたパワートレイン及びグレードは、3.2L V6NAエンジン(最高出力265ps/最大トルク33.7kgm)+6速ティプトロニック付トルコン式ATを搭載する「3.2FSIクワトロ」でした。
インテリアは、ドライバーを取り囲むようにラウンドしたデザインのインパネ/コンソールボックスが採用されました。装備面では、電子式パーキングブレーキやインフォテインメントシステム「MMI」の他、コーナーリング時に進行方向を照射する「キセノン・アダプティブヘッドライト」や、雨天時にブレーキディスクを乾燥させる「ブレーキディスクワイパー」などが装備されました。
そして2009年4月に、2L直4ターボエンジン(最高出力211ps/最大トルク35.7kgm)+7速Sトロニック(DCT)を搭載する「2.0TFSIクワトロ」が追加されました。一方A5カブリオレは、A5同様まず3.2L V6NAユニットを搭載した「3.2FSIクワトロ」がリリースされました。エンジンの型式・スペックはA5と同一であったものの、トランスミッションは異なり7速Sトロニック(DCT)が採用されました。
エンジンをダウンサイジング
次いで同年9月の一部改良で、外装や装備の一部変更と同時に「3.2FSIクワトロ」の燃費が向上、更に同年12月にはナビゲーションシステムがDVD式からHDD式に変更されました。続いて2010年の一部改良で「3.2FSIクワトロ」が廃止され、A5カブリオレは2L直4ターボ搭載の「2.0TFSIクワトロ」に変更されました。同時に、「アウディ・パーキングシステム」などが標準装備されました。
続いて2012年1月にマイナーチェンジを実施し、フロントマスクとテールランプのデザインを刷新すると共に、内装も一部変更されました。同時に、エコ対策として従来から備わる減速エネルギー回生機構に加えアイドリングストップ機構が採用され、燃費が20%改善されました。