BMWのコンパクトミニバン「2シリーズアクティブツアラー」は、2シリーズの新たなバリエーションとして2014年10月に発売されました。「2シリーズクーペ」などを含め伝統的にFR方式を基本としてきた同ブランドとして初めてFF車を設定すると共に、トールワゴンタイプのボディも同ブランド初となりました。最大の競合モデルは「メルセデス・ベンツ・Bクラス」となります。
トールボディながら立体駐車場への入庫に配慮
ボディ形状は6ライトの5ドアステーションワゴンで、メルセデス・ベンツ・Bクラスに類似したプロポーションを持ちながらも、1シリーズや他の2シリーズのイメージを受け継ぐキドニーグリルの採用により、BMWらしいアイデンティティーを実現したものとなっています。日本仕様のボディサイズは全長4,350mm×全幅1,800mm×全高1,550mmで、1シリーズと比較すると全高が100mm以上高くなっています。
尚、欧州仕様の全高は1,586mmで、日本仕様は立体駐車場への入庫に配慮し、本来オプション扱いのローダウン仕様スポーツサスペンションが標準装備されます。ホイールベースは1シリーズより20mm短い2,670mmで、車両重量は1,460~1,600kgとなり1シリーズよりやや重くなっています。サスペンションは、新設計の前:シングルジョイント・ストラット式/後:マルチリンク式を採用します。
パワートレインは3種類で4WDも設定
日本仕様に設定されるパワートレイン及びグレードは、まず「ミニ」にも搭載される1.5L直3直噴ガソリンターボエンジン(最高出力136ps/最大トルク22.4kgm)+6速トルコン式ATのFFモデル「218i」と、2L直4直噴ガソリンターボエンジン(最高出力231ps/最大トルク35.6kgm)+8速トルコン式ATのフルタイム4WDモデル「225i xDrive」がラインナップされました。
次いで2015年5月に、2L直4ディーゼルターボエンジン(最高出力150ps/最大トルク33.7kgm)+8速トルコン式ATのFFモデル「218d」が追加されました。又、「218i」と「218d」には標準グレードの他に、上質感を追求した「ラグジュアリー」とスポーティな装いの「Mスポーツ」が設定される一方、「225i xDrive」は「Mスポーツ」のみのラインナップとなっています。
インテリア面では、FFベースのミニバンに相応しく1シリーズを凌ぐ一クラス上の居住空間と荷室空間を備える事が特徴となります。装備面では、全車に高解像度大画面ディスプレイを備える「iDriveナビゲーションシステム」や、「前車接近警告機能」「衝突回避・被害軽減ブレーキ」「レーンディパーチャー・ウォーニング」などから構成される「ドライビングアシスト」が標準装備されます。