BMW初の量販プラグインハイブリッド車となる「i8」は、2011年11月の東京モーターショーにプロトタイプが出展され、改良が加えられた市販モデルが2013年11月から日本で販売開始になりました。軽量化を追求したボディと未来的な内外装を備える他、優れた燃費・環境性能と第一級の動力性能を両立させた、新世代のHVスポーツカーといえるモデルになっています。
軽量かつ近未来的なボディ
ボディ形状は2ドアのフィクスドヘッドクーペで、独創的かつ近未来的なフォルムと同時に、Cd値0.26の優れた空力特性を実現しています。又、上方に跳ね上げる方式のシザードアの採用も特徴となっています。車体の素材には、同時期にデビューしたEV「i3」と同様オールアルミニウム製シャシーやCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製ボディシェルを採用し、徹底した軽量化が図られています。
ボディサイズは全長4,690mm×全幅1,940mm×全高1,300mm、ホイールベースは2,800mmで、乗車定員は2+2の4人乗りとなっています。車両重量は、ボディサイズやプラグインハイブリッド車である事を考慮すれば軽量な1,500kgに抑えられています。サスペンション形式は前:ダブルウィッシュボーン式/後:マルチリンク式で、駆動方式はフルタイム4WDとなります。
パワートレインは、1.5L直3ガソリンターボエンジン(最高出力170ps/最大トルク32.6kgm)と6速DCTがリアミッドに、モーター(最高出力131ps/最大トルク25.5kgm)がフロントに、リチウムイオンバッテリーがセンタートンネルに搭載される変則的なレイアウトを採用し、前後重量配分の最適化が図られています。システムとしてのスペックは、最高出力362ps/最大トルク58.1kgmのアウトプットを発生します。
M3/M4並みの性能とコンパクトカー並みの燃費を両立
動力性能は、最高速度250km/h、0-100km加速4.4sというもので、3Lガソリンターボエンジンを搭載する同社の「M3/M4」に肉薄するパフォーマンスとなっています。それと同時に、JC08モード燃費19.4km/Lというコンパクトカー並みの省エネ性能と、CO2排出量59g/kmという特出した環境性能を実現しています。又、モーターのみの走行で約35kmの航続距離と、最高速度120km/hを可能としています。
装備面では、i専用サービスが付加されるテレマクティクスサービス「BMWコネクテッドドライブ」が搭載される他、安全装備として「前車接近警告機能」「衝突回避・被害軽減ブレーキ」から成る「ドライビングアシスト」や、車両周辺の情報をディスプレイに映し出す「トップビュー」及び「パノラマサイドビューカメラ」、走行に必要な様々な情報を表示する「BMWヘッドアップディスプレイ」などが装備されます。