これも学生の頃の話なので20年以上前。ホンダシティ・ターボⅠを売却し、2台目の愛車として中古車のCR-X 1.5iを購入した。シティが雑誌の個人売買欄で高値(買った値段)で売却できたのに味をしめて、このCR-Xも雑誌の個人売買で購入した。
年式とか走行距離とか覚えてないけど(汗)、7年落ち5万キロくらいだったと思う。買値は29万円。相手は30歳過ぎのサラリーマンだったと思う。
車を見ちゃうと冷静な判断はできない
軽く近所を試乗して特にトラブルもなかったので、すぐに「買います!」って言ってしまった(笑) まぁ、無理もない。当時ハタチだったし、中古車の良し悪しを判断できる素養もなかった(今もだけど…。いや、ちょっとはマシになったか。)
現車を見てしまうと、もう簡単には買わない判断って出来ないものである。そこに行くまでに妄想が広がりまくってるし、すでに手元にクルマがないって事も大きいと思う。オッサンになる事で培われた人心掌握術なんてものも、この頃には全くなかった。オーナーの「特に不具合はないですよ」という言葉をそのまま鵜呑みにした。若かった、俺…。
買って数日後に重大なトラブル発覚
じつはこのCR-X、重大なトラブルを抱えていた。クルマが冷えている状態で1速に入れ(あ、書いてなかった。5速MTね。)ると、「ドッカーン!!」という大きな音と共にニュートラルにはじき返されるのである。
なにぶん若輩者だったので、「この野郎!不具合品掴ませやがって!!」って、言えなかった。当時、「ノークレーム・ノーリターンで」なんて定型文は無かったけど、何となく個人売買だから文句は言えないかなぁ…、と泣き寝入りしてしまった。
一応、クルマが温まって来ると、ドッカーンは発生しないみたいだったけど、だんだん面倒くさいというか、ドッカーン恐怖症みたいになってしまい、ほぼ常用的に2速発進をするのが普通になっていった。慣れって怖い。
このCR-X、廉価版の1.5エンジンだったけど、当時「走る棺桶」(ぶつかったら即死する位強度がない)と言われるくらい非常に軽量モデルで、非常に軽快に走った。「ドッカーン」以外は(今考えると、この不具合致命的だけど…)、特にトラブルもなく元気に走った。
そうこうして、このクルマにも1年半くらい乗った。次はソアラの2.8EXという、オジサン世代には堪らないハイソ・カーのはしりを中古車店で買ったんだけど、その際に下取りに出した。さすがにこんな不具合のある車は個人売買では売る気になれなかったので。
下取り価格は29万円。そう。買った値段と一緒だった。
この頃は「オレ、車の売買、天才じゃね?」とか思ってた(笑)ドッカン車買ったクセにね。でも、発進時に神経はすり減らしたが、財布は擦り減らなかったので、トータルでは良かったんじゃないかな。