1955年に初代モデルがデビューしたトヨタのプレミアム4ドアセダン「トヨペット・クラウン」は、1962年9月のフルモデルチェンジにより2代目RS40系となりました。そして1964年4月に、このRS40系クラウン(以下クラウン)をベースにボディをストレッチし、国産車初となるV8エンジンと搭載したショーファードリブンモデル「クラウンエイト」が発売されました。
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歴代クラウンで最もワイドなボディ
車体構造は2代目クラウン同様、X型フレームにセミモノコックボディを架装したもので、スタイリングもフロントマスクの意匠を含めクラウンのイメージを色濃く受け継ぐものでした。ボディサイズは全長4,720mm×全幅1,845mm×全高1,460mmで、クラウンよりも全長が110mm、全幅が150mm拡大され、ホイールベースも50mm長い2,740mmとされました。
全幅は、当時の国産乗用車の中で最も広かったのみならず、現行型クラウンを含め歴代クラウンシリーズの中で最もワイドなものとなっています。車両重量は1,375kgで、クラウンのトップグレードと比較すると60kg程増加していました。室内は、発売当初は前後ベンチシートの6人乗り仕様のみの設定で、ショーファードリブンカーらしく広大な後席スペースを備えていました。
サスペンション形式はクラウンと同一で、フロントがダブルウィッシュボーン/コイル式+トーションバー、リアがトレーリングリンク/コイル式でした。エンジンはオールアルミ製の2.6L V8OHVで、最高出力115ps/最大トルク20kgmのスペックでした。歴代クラウンシリーズでV8エンジンを搭載したモデルは、クラウンエイトの他には8代目後期型モデルが存在するのみとなります。
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至れり尽くせりの装備
駆動方式はクラウン同様FRで、トランスミッションは発売当初2速トルコン式AT「トヨグライド」のみが設定され、最高速度150km/hの性能でした。装備は至れり尽くせりで、パワーステアリング、パワーウィンドウ(電動開閉式三角窓を含む)、軽いタッチでドアの開閉が可能な電磁ドアロック、カークーラー、6ウェイ・パワーシート、オートライトの「コンライト」、クルーズコントロールの「オートドライブ」などが備わりました。
そして1965年7月にマイナーチェンジを実施し、フロントグリルとテールランプの意匠が変更されると同時に、フルシンクロ4速フロア式MT搭載車と、同3速コラム式MTを搭載する廉価グレード「スペシャル」が追加されました。ボディサイズやエンジンのスペックなどに変更はなかったものの、車両重量が1,355~1,390kgとなった他、4速MT車の乗車定員が5人になりました。
そして1967年7月をもって生産終了となり、同年11月に発売された「センチュリー」に後が託されました。
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