1974年に「タイプ1(ビートル)」の後継車種として誕生したフォルクスワーゲンのコンパクトカー「ゴルフ」は、2003年に6年ぶり4度目のフルモデルチェンジが実施され、5代目1K型に移行しました。先代から操縦安定性や居住性、内外装の質感など総合的な完成度が向上すると共に、直噴エンジンや多段トランスミッションの採用などメカニズムでも進化を遂げました。
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先代からボディを拡大
ボディタイプは2ドアカブリオレの「カブリオ」が廃止され、当初3ドア/5ドアのハッチバックのみでのスタートとなったものの、2005年に5ドアワゴンの「ヴァリアント」がフルモデルチェンジを受けラインナップに加わりました。スタイリングはウェッジシェイプのフォルムが採用されるなど、実用性本位だった従来よりもエモーショナルな雰囲気に変貌しました。
ハッチバックのボディサイズは全長4,205mm×全幅1,760mm×全高1,525mmで、先代から一回り拡大され、ホイールベースは60mm延長され2,575mmとなりました。サスペンション形式は、フロントはマクファーソンストラット式が踏襲された一方、リアはトーションビーム式から4リンク式に変更されました。駆動方式は先代同様、FFとフルタイム4WD「4MOTION」が設定されました。
エンジンは当初、ガソリンは1.4L/1.6L直噴の直4NAが、ディーゼルは1.9L/2Lの直4ターボが用意され、その後ガソリンは2004年に1.6L直4NAと2L直4直噴NA及びターボが、2005年に1.4L直4直噴ツインチャージャージドと3.2L V6 NAが、2007年に1.4L直4直噴ターボ追加されました。トランスミッションは当初6速MT又は6速トルコン式ATであったものの、後にATは6速/7速DSGに切り替えられました。
日本市場にはまず5ドアハッチバックを導入
日本市場においては、2004年6月から5ドアハッチバック・ガソリンFF車の販売が開始されました。最初に導入されたのは1.6L エンジン(最高出力116ps/最大トルク15.8kgm)搭載の「E」、2L NAエンジン(最高出力150ps/最大トルク20.4kgm)搭載の「GLi」「GT」「GTレザーパッケージ」の4タイプで、トランスミッションは全車6速トルコン式ATとの組み合わせでした。
安全装備面では、SRS8エアバッグシステムやEBD付きABS、EDS(エレクトロニック・デファレンシャルロック・システム)、ESP(横滑り防止装置)が全車に標準装備されました。その後の日本仕様車の変遷は、まず翌2005年3月に2Lターボエンジン(最高出力200ps/最大トルク28.6kgm)+6速DSGを搭載する最上級グレード「GTX」が追加されました。
追って同年6月にGTXの廉価版となる「GTI」(6速MT/6速DSG)が、更に2006年2月に3.2Lエンジン(最高出力250ps/最大トルク32.6kgm)を搭載するフルタイム4WDモデル「R32」(6速MT/6速DSG)が追加されました。次いで2007年2月、1.4Lツインチャージャーエンジン(最高出力170ps/最大トルク24.5kgm)+6速DSGを搭載する「GT TSI」が追加されました。
ヴァリアントも日本に導入
続いて同年9月には、ヴァリアントの導入が開始されました。グレード体系は、1.4Lツインチャージャーエンジン+6速DSG搭載の「TSIコンフォートライン」と、2Lターボエンジン+6速DSG搭載の「2.0TSIスポーツライン」の2タイプでした。次いで2008年1月、ハッチバックに1.4Lツインチャージャーエンジンのデチューン版(最高出力140ps/最大トルク22.4kgm)+6速DSGを搭載する「TSIコンフォートライン」が追加されました。
続いて同年6月、ハッチバックに1.4Lターボエンジン(最高出力122ps/最大トルク20.4kgm)+7速DSGを搭載する廉価グレード「TSIトレンドライン」が追加されました。更に同年8月、ヴァリアントに1.4Lターボエンジン+7速DSG搭載のTSIトレンドラインが、翌9月に1.4Lツインチャージャーエンジン(最高出力160ps/最大トルク24.5kgm)+7速DSG搭載のTSIコンフォートラインが追加されました。
そして2008年に欧州仕様ハッチバックがフルモデルチェンジを受け6代目5K型に移行、ヴァリアントは翌2009年にビッグマイナーチェンジが実施されました。新型の日本市場への導入は、ハッチバックが2009年4月から、ヴァリアントが同年11月からでした。
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