ダイハツの軽スーパートールワゴン「ウェイク」は、2013年の東京モーターショーに出展されたコンセプトモデル「DECA DECA」をベースに市販化に適合するよう仕様変更を行い、2014年11月に販売が開始されました。同社の軽スーパートールワゴン「タント」を更に上回る全高により軽自動車最大の室内空間を実現した他、従来の軽ワンボックス車とは一線を画する走行性能が備わる点が特徴となっています。
全高を高めながら重心アップは最小限に
ボディは、短いボンネットと後席用スライドドアを持つセミキャブオーバー型で、直線を基調としたコンテナのようなスタイリングを特徴とします。ボディサイズは全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,835mmで、全高はタントより85mm高く「アトレーワゴン」の1,875mmに迫るものながら、重心高はタントから僅か10mmのアップに留められています。ホイールベースは、タントとプラットフォームを共有する為同一の2,455mmとなっています。
室内空間は、軽自動車最大の室内高1,435mmを実現するなど、タントより一回り、アトレーワゴンより二回り程広大なものとなっています。メカニズム面では、FFとオンデマンド式4WDが設定される点や、前:マクファーソンストラット式/後:トーションビーム式(FF)・3リンク式(4WD)のサスペンション形式はタントと共通で、車両重量は50~70kg程重い990kg~1060kgとなっています。
タント譲りのパワートレインと独自のインテリア
エンジンは、これもタントと共通の0.66L直3NAのKF-VE型(最高出力52ps/6,800rpm、最大トルク6.1kgm/5,200rpm)と同ターボのKF-DET型(最高出力64ps/6,400rpm、最大トルク9.4kgm/4,000rpm)で、トランスミッションは全車CVTとの組み合わせになります。インテリアは、エクステリア同様直線的でフラットなデザインのインパネにより見晴の良さを実現した他、扇型のメーターが備わるセンターメーター方式を採用しています。
装備面では、衝突被害軽減ブレーキ「スマートアシスト」搭載グレードが設定される他、横滑り防止装置「VSC」やトラクションコントロール、SRSサイドエアバッグシステムが全車に標準装備となります。グレード体系は、下から「D」「L」「X」「G」の4種類が基本で、「X」と「G」はターボエンジンを搭載する他、立体的デザインの3連メーターが備わります。
そして2015年6月、充実した装備が備わる特別仕様車「ファインセレクション」が追加され、更に7月には登山ユースを前提にした1500台限定車「X”モンベルversion SA」及び「X”波伝説 version SA」が発売されました。ウェイクは、特異なキャラクターを持つ個性派モデルとなっています。