フォード・モーターは1990年5月、前年にリリースした2代目「ブロンコⅡ」の後継モデルとなる新型ミディアムSUV「エクスプローラー」を発売しました。強固なラダーフレーム式シャシーを採用した本格派SUVで、北米市場においてベストセラーカーとなりました。又、日本市場にも正規輸入が行われました。
ボディは3ドア/5ドアの2タイプ
ボディタイプは、3ドアのみの設定であったブロンコⅡと異なり5ドアも用意されました。スクエアなフォルムを踏襲するボディのサイズは、全長4,415mm(3ドア)/4,673mm(5ドア)×全幅1,778mm×全高1,714mm(3ドア)/1,709mm(5ドア)で、ブロンコⅡから一回り拡大されました。ホイールベースは3ドアが2,593mm、5ドアが2,842mmで、3ドア同士の比較で200mm以上延長されました。
駆動方式はFRとパートタイム4WDが設定され、エンジンはブロンコⅡの2.3L/2.9Lよりも排気量の大きい4L V6OHV(最高出力155hp)が採用されました。組み合わせられるトランスミッションは、自社製の4速コラム式トルコンAT又はマツダ製の5速フロア式MTでした。サスペンション形式は、フロント:ツイントラクションビーム/コイル式・リア:リジッドアクスル/リーフ式が採用されました。
仕様変更でパワーアップ
ブレーキはフロントがベンチレーテッド・ディスク式、リアがドラム式となる他、ABSが標準装備されました。その他の装備面では、リミテッドスリップデフが標準装備されました。グレード体系は、下から「XL」「XLT」「スポーツ」「エディバウアー」の4タイプがラインナップされました。その後1993年に仕様変更が行われ、エンジンの最高出力が160hpに向上しました。
そして翌1994年にフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルに移行しました。初代エクスプローラーが日本市場に初上陸したのは、北米デビューから5か月後の1990年10月でした。左ハンドル仕様のみの設定で、グレードは当初XL(5ドア)/スポーツ(3ドア)/エディバウアー(5ドア)の3タイプがラインナップされました。
駆動方式はフルタイム4WDのみの設定で、トランスミッションは全車4速ATでした。装備面では、スポーツ/エディバウアーに15インチアルミホイール、リアワイパー、サンルーフ、クルーズコントロールなどが標準装備された他、更にエディバウアーにはレザーシートがオプション設定されました。
その後1993年10月に仕様変更版に切り替えられると共に、グレードがXLT/エディバウアー(共に5ドア)の2タイプとなりました。又、装備面では両グレードにレザーシート&運転席パワーシートが標準化されました。
後継モデル:2代目エクスプローラー