1990年に2代目「ブロンコⅡ」の後継モデルとして登場したミディアムSUV「エクスプローラー」は、2010年に9年ぶり3度目のフルモデルチェンジを受け、現行4代目モデルに移行しました。ボディ構造がラダーフレーム構造からモノコック構造に変更された他、ドライブトレインがFR及びFRベースの4WDからFF及びFFベースの4WDへと変更されました。
エンジンをダウンサイジング
モダンなスタイリングに刷新された5ドアボディのサイズは、全長5,006mm×全幅2,004mm×全高1,803mmで、全高を除き先代から一回り以上拡大されました。一方、ホイールベースは若干短縮され2,860mmとなりました。サスペンション形式は先代の4輪ダブルウィッシュボーン式から、フロント:マクファーソンストラット式/リア:マルチリンク式に変更されました。
4WDシステムはオンデマンド型フルタイム方式を踏襲しながらも、新たに5種類のモード切替機能を持つ電子制御装置「テレインマネージメントシステム」が採用されました。エンジン・ラインナップは一新されると共にダウンサイジング化され、2.3L直4ターボ(最高出力243ps/最大トルク37.3kgm)と3.5L V6NA(最高出力294ps/最大トルク35.2kgm)の2種類となりました。
トランスミッションはMTが廃止され、マニュアルモード付きの6速トルコン式ATに一本化されました。一方室内は、3列シート7人乗りのレイアウトを踏襲する一方、インパネのデザインが一新されると共に、タッチパネルや音声での操作も可能な新インフォテインメントシステム「My Ford Touch(マイフォードタッチ)」が採用されました。
又、安全装備面では、超小型ジャイロによりロールをチェックする「ロールスタビリティコントロール」が踏襲された他、新たにオーバースピードでコーナーに侵入した際に車体を安定化させる「カーブコントロール」が採用されました。その後2012年に、3.5L V6ターボエンジン(最高出力370ps/最大トルク48.3kgm)が追加されました。
2015年にビッグM/Cにより大幅に進化
次いで2015年にビッグマイナーチェンジが実施され、エクステリア・デザインの刷新と共に空力特性が改善された他、LDEヘッドランプが採用されました。同時に、フォード独自の「サムシフト」に代わりシフトパドルが採用された他、予防安全システムとしてクロストラフィックアラートやタイヤ空気圧モニターが標準装備されました。
更に、従来の2L直4ターボエンジンに代わり、2.3L直4ターボエンジン(最高出力261ps/最大トルク42.8kgm)が設定されました。4代目エクスプローラーの日本初上陸は2011年5月で、グレードは当初3.5Lエンジン+4WDの「XLT」「リミテッド」の2タイプでした。追って2012年2月に、2Lターボエンジン+FFの「XLTエコブースト」が追加されました。
次いで2015年10月にマイナーチェンジ版に切り替えられ、2016年3月には3.5Lターボエンジン搭載の最上級グレード「タイタニアム」が追加されました。
先代モデル:3代目エクスプローラー