2008年にデビューしたフォード・モーター(フォード・ヨーロッパ)のクロスオーバーSUV「クーガ」は、2013年にフルモデルチェンジを受け2代目モデルに移行しました。ガソリエンジンがダウンサイジングされ燃費・環境性能が大幅に向上した他、衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・シティ・ストップ」が設定されるなど安全装備の強化も図られました。
北米仕様車エスケープと共通のボディに
改良が施されたC1プラットフォームに架装される5ドアボディは、「キネティックデザイン」を踏襲すると共に、一足先に北米向けクーガとしてデビューした「エスケープ」と共通のスタイリングとなりました。又、空力特性が改善され、Cd値は0.04ポイント以上低い0.336を実現しました。ボディサイズは全長4,524mm×全幅1,838mm×全高1,702mmで、先代から全長が若干拡大されました。
一方、ホイールベースは先代と同一の2,690mmで、サスペンション形式もフロント:マクファーソンストラット式/リア:マルチリンク式が踏襲されました。駆動方式も先代同様、FFと「インテリジェントAWD」と呼ばれる電子制御式フルタイム4WDが設定された一方で、後者は前後輪の駆動力配分を100:0~0:100まで可変する新システムに変更されました。
エンジンは当初、「エコブースト」と呼ばれる2種類の1.6L直4ガソリンターボ(最高出力150ps・182ps/最大トルク24.5kgm)と、先代から受け継いだ2種類の2L直4ディーゼルターボ(最高出力140ps/最大トルク32.6kgm・最高出力163ps/最大トルク34.7kgm)が用意されました。トランスミッションは、6速MTと「パワーシフト」と呼ばれる6速DCTが設定されました。
新たな電子デバイスを用意
又、ブレーキは先代同様、全車にフロントがベンチレーテッド型の4輪ディスク式が採用されました。その他、走行性能に係る電子デバイスとして、新たにフォード独自の車両安定化システム「ロール・スタビリティ・コントロール」や、コーナリング時のアンダーステアを軽減する「トルク・ベクタリング・コントロール」が設定されました。
その後2015年に、ガソリンエンジンが1.5L直4ターボ(最高出力120ps・150ps・182ps/最大トルク24.5kgm)及び2L直4ターボ(最高出力242ps/最大トルク35.2kgm)に変更されると共に、1.5L直4ディーゼルターボエンジン(最高出力120ps/最大トルク27.5kgm)が追加されました。いずれも、従来以上の燃費性能を実現した事が特徴でした。
2代目クーガの日本初上陸は2013年9月で、ドライブトレインは当初1.6Lガソリンエンジン+6速AT+4WDの組み合わせでした。グレード体系は標準グレード「トレンド」と、レザーシートやパワーリフトゲート、アクティブ・シティ・ストップなどが装備される上級グレード「タイタニアム」の2タイプで、いずれも右ハンドル仕様のみの設定でした。
その後2015年9月に、エンジンがトレンドは1.5Lガソリンに、タイタニアムは2Lガソリンに置換されました。