1983年に「シビック」がフルモデルチェンジを受けた際に、その5ドアセミトールワゴン版とした設定された「シビックシャトル」は、1987年10月のフルモデルチェンジにより2代目モデルに移行しました。先代から基本コンセプトを受け継ぎながら、プラットフォームやパワートレインの刷新により総合性能の向上が図られました。
エンジンは1.5L/1.6Lの2本立てでスタート
スタイリングは、ショートノーズ・ビッグキャビンの基本プロポーションを受け継ぎながら若干丸みを帯びたものとなった他、一部グレードにルーフレールが採用されました。ボディサイズは全長4,105mm×全幅1,690mm×全高1,470~1,515mmで、全高を除き先代から若干拡大されました。又、ホイールベースは50mm延長され2,500mmとなりました。
サスペンション形式は4輪ダブルウィッシュボーン式に一新され、駆動方式は先代同様FFとオンデマンド式4WD「リアルタイム4WD」が設定されました。エンジンは当初、1.5L直4SOHCデュアルキャブレター仕様のD15B型と1.6L直4DOHC PGM-FI仕様のZC型が用意され、トランスミッションは5速MT又は電子制御4速トルコン式ATが組み合わせられました。
エンジンの最高出力/最大トルクはD15B型MT車用が105ps/13.2kgm、同AT車用が100ps/12.8kgm、ZC型が130ps/14.7kgmでした。一方室内は、先代からスペースの拡大やユーティリティの改善が図られました。当初のグレード体系は、下から1.5Lエンジン+FFの「55X」「55Xエクストラ」、同4WDの「RTX」「RTXエクストラ」、1.6Lエンジン+FFの「56i」、同4WDの「RTi」がラインナップされました。
そして1988年8月の一部改良により、全車のATにシフトロック機構と後退位置警報装置が採用されると共に、4WD車にLOWホールド機構付き2WAY4速ATと、ABSを組み合わせた4WDシステム「イントラック」が設定されました。同時に、RTiの下位グレードとなる「RTi J」が追加されました。
ホンダ シビックシャトルのCM
M/Cでエンジンの置換などを実施
次いで1989年9月にマイナーチェンジが実施され、RTX系のエンジンが1.6L直4SOHC PGM-IG仕様のB16A型(最高出力120ps/最大トルク14.5kgm)に置換されると共に、1.3L直4SOHCシングルキャブレター仕様のD13B型エンジン(最高出力82ps/最大トルク10.6kgm)を搭載するビジネス向けグレード「53U」が追加されました。
続いて1990年9月の仕様変更で新グレード「RTiリミテッドエディション」が追加され、56iとRTXは廃止されました。更に1993年9月には、53U/56i/RTXエクストラが廃止になりました。次いで1994年6月、RTiをベースにRVテイストのエクステリアに仕立てた新グレード「ビーグル・X」「ビーグル」が追加されました。
そして1996年2月、6代目シビックがベースのステーションワゴン「オルティア」に後を譲り生産終了となりました。