ホンダ フィット ハイブリッド 最新型の特徴
ホンダのコンパクトカー「フィットハイブリッド」は、「フィット」と共に2013年9月にフルモデルチェンジを受け、2代目となりました。先代同様、ボディやプラットフォームなどはフィットと同一のもので、ほぼパワートレインのみが異なる派生モデルとしての位置付けになっています。
ボディサイズも、フィットと全く同一の全長3,955mm×全幅1,695mm×全高1,525mm~1,550mmで、車両重量はハイブリッド化に伴い、フィットよりも重い1,080kg~1,140kgとなっています。又、フィット同様に先代からパワートレインが一新されると共に、1.5Lに一本化されました。
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進化したハイブリッドシステムを搭載し、燃費が向上
ハイブリッドシステムは、先代同様パラレル型で、トヨタが採用するスプリット型よりも効率はやや劣る反面、小型軽量で製造コストが低く抑えられる特徴を持つものです。2代目フィットのハイブリッドシステムは、「SPORTS HYBRID i-DCD」と称するもので、多くの点で先代とは異なっています。
搭載されるエンジンは、DOHC化すると共にアトキンソンサイクルを採用したLEB型で、最高出力と最大トルクは110ps/13.7kgmとなっています。これに、29.5ps/16.3kgmの最高出力と最大トルクを持つ交流同期型モーターを組み合わせ、システムとしての最高出力と最大トルクが137ps/17.3kgmという、先代を凌ぐスペックが備わります。
トランスミッションは、フィットを含めCVTが全盛の国産コンパクトカーには珍しい、7速のDCTが採用されています。バッテリーは、先代のニッケル水素型から、よりエネルギー密度の高いリチウムイオン型に変更されています。又、モーターの出力向上や制御の変更に伴い、先代とは異なりモーターのみでの走行も可能となっています。
これらの変更により、10・15モード燃費は先代を大きく凌ぐ31.4km/L~36.4km/Lを達成しています。最高燃費グレードの36.4km/Lという数値は、発売当時はライバルの「トヨタ・アクア」を凌ぎ量販車世界一でした。(但し、同年12月に改良を受けたアクアに逆転されています。)
4WDモデル追加や改良により販促を図るも、リコール多発が問題に
同年12月に、フィットハイブリッドとしては初となる、4WDモデルが追加設定されました。車両重量増加に伴い燃費はやや低下し、27.6km/L~29km/Lとなったものの、4WD車としてはトップレベルの数値でした。2014年12月には一部改良が行われ、装備の充実が図られました。
2代目フィットハイブリッドは、販売好調なフィットシリーズの中でも売れ筋モデルとなりましたが、パワートレインの度重なるリコールにより、やや水を差された形になりました。特に、ホンダとしては初採用となったDCTの品質管理に問題があり、不具合が多発しました。又、SRSエアバッグシステムの不具合も問題視されました。