初代モデルが1985年にデビューしたホンダの軽自動車「トゥデイ」は、1993年1月に初のフルモデルチェンジを実施し2代目モデルに移行しました。初代モデルが4ナンバーのボンネットバンとしてスタートしたのに対し、2代目モデルは最初から5ナンバー専用の乗用モデルとして設計された事が大きな相違点で、洒脱で個性的なスタイリングをセリングポイントとしました。
2ドア/4ドアボディでデビュー
ボディタイプは、まず独立したトランクルームを持つ2ドアセダンが発売され、追って同年5月に4ドアセダンの「トゥデイアソシエ」が追加されました。スタイリングは、リアエンドに軽い段差を持つセミノッチバックスタイルが採用された他、異形丸形ヘッドランプや側面まで回り込んだ「パノラミック・リアウィンドウ」など、個性的なディテールを備えていました。
ボディサイズは全長3,295mm×全幅1,395mm×全高1,350~1,370mm、ホイールベースは2,330mmで、全高が20mm高くなった以外は先代と同一の数値でした。初期型の車両重量は650~750kgで、先代から若干増加しました。駆動方式は先代同様FFとフルタイム4WDが設定され、サスペンション形式もフロント:ストラット式/リア:リジッドアクスル式(FF)・ストラット式(4WD)が踏襲されました。
エンジンは先代から0.66L直3SOHCのE07A型をキャリオーバーしながら、全車PGM-FI(電子燃料噴射)仕様となるなど改良が加えられアウトプットが向上、標準仕様が最高出力48ps/最大トルク5.8kgm、MTREC採用の高性能仕様が最高出力58ps/最大トルク6.1kgmとなりました。トランスミッションは先代に設定のあった4速MTが廃止され、5速MT/3速トルコン式ATのラインナップとなりました。
グレード体系は2ドアが「Mi」「Qi」「ポシェット」「Xi」、4ドアが「Mi」「Qi」「Gi」「Xi」で、「Xi」にはMTRECエンジンが搭載されました。装備面では「Qi」以外にエアコンが、「Mi」以外にパワーステアリングとパワーウィンドウが標準装備された他、運転席SRSエアバッグシステム/ABS装着車や、オートエアコン、アウタースライド・サンルーフが用意されました。
ホンダ トゥデイのCM
M/Cで3ドア/5ドアボディに変身
そして1996年2月にマイナーチェンジが実施され、テールゲートが新設され3ドア/5ドアハッチバックボディに生まれ変わると共に、リア廻りのデザインが一新されました。同時に、車名が全車「トゥデイ」に統一されると共にグレード体系も変更され、3ドアが「Ls」「Qs」「Gs」「Rs」、5ドアが「Lf」「Qf」「Gf」「Tf」となりました。これらのうち「Rs」にはMTRECエンジンが搭載され、「Tf」にオートエアコンが標準装備されました。
そして1998年9月、軽自動車規格変更に伴い、後継モデルの発売もないまま生産終了となりました。