初代モデルが1988年にデビューした日産のプレステージサルーン「シーマ」は、4代目モデルが2010年に生産終了となり一旦ラインナップから消滅したものの、ユーザーのニーズに応える形で2012年5月に復活を遂げました。パワートレインを先代のV8エンジンからハイブリッドユニットに変更し燃費・環境性能が大幅に向上した他、安全・快適装備の充実が図られています。
ボディはフーガのストレッチ版
ボディやプラットフォームは弟分「フーガ」のストレッチ版で、全体的なフォルムも類似した雰囲気を備えながら、大型のフロントグリルやメッキをあしらったフロントバンパーにより格調高さが演出されています。ボディサイズは全長5,120m×全幅1,845mm×全高1,510mmで、フーガよりも175mm長く10mm高いディメンションになっている他、ホイールベースも150mm長い3,050mmとなっています。
それに伴い車両重量もフーガから60~90kg程増加し、1,930~1,950kgとなっています。サスペンション形式はフーガ同様のフロント:ダブルウィッシュボーン式/リア:マルチリンク式を踏襲し、駆動方式はFRのみが設定されます。パワートレインは「フーガハイブリッド」と共通で、日産独自の1モーター2クラッチのパラレル型ハイブリッドシステムが搭載されます。
スペックはフーガハイブリッド前期型と同一で、3.5L V6のVQ35HR型エンジン(最高出力306ps/最大トルク35.7kgm)とモーター(最高出力68ps/最大トルク27.5kgm)、そしてトルコンレス7速ATにより構成され、JC08モード燃費も同一の16.6km/Lとなっています。その後フーガハイブリッドは改良により燃費向上を果たしているものの、シーマは変更のないまま現在に至っています。
日産 5代目シーマのCM(2012)
安全・快適装備が充実
グレード体系は、ベースグレードの他に上級グレード「VIP」及び最上級グレード「VIP G」がラインナップされます。装備面では、フーガ譲りの「インテリジェントクルーズコントロール」「インテリジェントペダル」「インテリジェントブレーキアシスト」「車線逸脱防止支援システム」「コーナーリングスタビリティーアシスト」「フォレストエアコン」などの安全・快適装備が全車に備わります。
又、シーマ独自の装備として、全車にリアドアサンシェード/リア電動サンシェードやトランク/リアドアオートクロージャー、電動ガラスサンルーフ、後席読書灯や後席パーソナルランプ&照明付バニティミラーが、更に「VIP」及び「VIP G」には、セミアリニン本革シートや銀粉本木目フィニッシャー、「エアコンディショニングシート」や後席パワーリクライニングシートが標準装備されます。