日産のプレミアムモデル「セドリック/グロリア・シーマ」は、「プレジデント」と「セドリック/グロリア」の間を埋める新型車として1987年10月の東京モーターショーで発表され、翌1988年1月に販売が開始されました。5ナンバーサイズのY31型「セドリック/グロリア」をベースとしながら、全車3ナンバーサイズの設計により差別化が図られた事が特徴でした。
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4ドアハードトップボディと3Lエンジンの組み合わせ
ボディタイプは、4ドアセダンの設定があったセドリック/グロリアと異なり、4ドアハードトップのみが用意されました。スタイリングは、セドリック/グロリアの延長線上にありながらも、より伸びやかで流麗なフォルムを纏っていました。ボディサイズは全長4,890mm×全幅1,770mm×全高1,380~1,400mmで、セドリック/グロリアより全長が200mm、全幅が75mm拡大されました。
ホイールベースは同一の2,735mmで、車両重量はやや重くなり1,560~1,690kgとなっていました。サスペンション形式は、セドリック/グロリアと同一のフロント:マクファーソンストラット式/リア:セミトレーリングアーム式で、電子制御アクティブサスペンション装着車も設定されました。駆動方式はFRが踏襲され、エンジンは3L V6 DOHC NAのVG30DE型と同ターボのVG30DT型が用意されました。
セドリック/グロリアと異なり、2L V6や2.8L直4ディーゼルが設定されなかった事からも分かる通り、パワートレインでも差別感が図られていました。スペックは、NAが最高出力200ps/最大トルク26.5kgm、ターボが最高出力255ps/最大トルク35kgmで、トランスミッションは共に4速トルコン式ATが組み合わせられました。又、ブレーキは全車に4輪ベンチレーテッドディスク式が採用されました。
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高級車ながら異例のベストセラーに
発売当初のグレード体系は、下からNAエンジン搭載の「タイプⅠ」「タイプⅡ」、ターボエンジン搭載の「タイプⅡ-S」「タイプⅡリミテッド」の全4タイプが設定されました。そして1989年8月にマイナーチェンジが実施され、内外装の一部変更と共に、新グレードとして「タイプⅠリミテッド」及びマルチAVシステムが備わる「タイプⅡリミテッドAV」が追加されました。
次いで1991年2月に、ターボエンジンを搭載しながら装備の簡略化により低価格化を図ったベーシックグレード「タイプLセレクション」が追加されました。そして1991年8月にフルモデルチェンジが実施され、2代目FY32型「シーマ」に移行しました。初代セドリック・シーマは、高価な車種であったにも関わらず、巧みな販売戦略とバブル景気の後押しによりベストセラーカーとなりました。
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