日産 ティーダ 2004
日産自動車は2004年9月、「マーチ」の上級車種となる新型コンパクトカー「ティーダ」を発売しました。クラスを超えた上質感や居住性が追求されたモデルで、2000年に国内販売が終了となった「パルサー」や、前月に販売を終了した「サニー」の実質的な後継車種として位置付けられました。
ボディは5ナンバーサイズ
プラットフォームはマーチなどと共通のBプラットフォームが採用され、ボディタイプは5ドアハッチバックのみが用意されました。ボディサイズは全長4,205～4,245mm×全幅1,695mm×全高1,535～1,540mmで、マーチより一回り拡大されたものの全幅は5ナンバーサイズに収められていました。ホイールベースは2,600mmで、マーチより170mm長く設定されました。
日産 ティーダ 2004
サスペンション形式は、マーチと同様のフロント:ストラット式/リア:トーションビーム式が採用され、駆動方式も同様にFFと電気式パートタイム4WD「e-4WD」が設定されました。エンジンは当初、新開発された1.5L直4DOHCのHR15DE型(最高出力109ps/最大トルク15.1kgm)のみが用意され、トランスミッションは4速トルコン式AT又はCVT(FF車のみ)が組み合わせられました。
日産 ティーダ 2004
一方、室内は240mmのロングスライド機構が備わるリアシートの採用が特徴で、安全装備としては全車にSRSデュアルエアバッグシステムやEBD&ブレーキアシスト付ABS、前席アクティブヘッドレストが採用されました。当初のグレード体系は、下から「15S」「15M」「15S FOUR」「15G」「15M FOUR」がラインナップされました。
1.8L車を追加
更に、オーテックジャパンの手により専用エクステリアが備わる特装車「アクシス」も設定されました。そして翌2005年1月、1.8L直4DOHCのMR18DE型エンジン(最高出力128ps/最大トルク17.9kgm)+CVTを搭載し、プロジェクターキセノンヘッドランプ&アクティブAFS、運転席パワーシートなどが装備されるFFの最上級グレード「18G」が追加されました。
次いで同年12月の一部改良で、ハロゲンヘッドランプ装着車にヘッドランプレベライザーが装備されるなど装備の充実化が図られ、翌2006年12月の一部改良では1.5L CVT車の燃費・環境性能が改善されました。次いで2008年1月のマイナーチェンジで内外装デザインの変更や装備の充実化が図られると共に、18Gに6速MT仕様が追加されました。
日産 ティーダ 2004
同時に、アクシスにチューンドサスペンションなどが装備される「パフォーマンススペック」が追加されました。更に同年10月の仕様向上により一部グレードの装備の充実化が図られ、翌2009年5月に実施された一部改良では1.5L CVT車の燃費性能が一段と向上しました。
次いで2010年8月の一部改良で全車にエコドライブをサポートするECOモードが追加さた他、15Sのトランスミッションが4速トルコン式ATからCVTに変更されました。同時に、18Gは廃止になりました。そして2011年4月、海外で2代目モデルが発表されたものの国内には投入されず、2012年8月に一クラス下の「ノート」に統合される形で国内販売は終了となりました。
