1993年に「21」に代わるルノーのミディアムモデルとして登場した「ラグナ」は、2000年に初のフルモデルチェンジを受け2代目「ラグナⅡ」に移行しました。先代からのキープコンセプトながら衝突安全性能が強化され、ユーロNCAPの衝突テストでヨーロッパ車初の5つ星を獲得しました。又、装備面ではルノー車初のカード型電子キーを採用した事がトピックでした。
ボディは先代同様2タイプ
ボディタイプは先代同様、3ボックス型の5ドアハッチバックセダンと、「ネバダ」から「スポーツツアラー」へと名を変えた5ドアステーションワゴンが設定されました。スタイリングは、先代のイメージを残しながらもよりシャープなフォルムに変貌した他、セダンは6ライトウィンドウから4ライトウィンドウに変更されました。
ボディサイズは全長4,576mm×全幅1,772mm×全高1,429mmで、全高を除き先代から若干拡大されました。又、ホイールベースは80mm程延長され2,748mmとなりました。サスペンション形式は、フロントはマクファーソンストラット式を踏襲し、リアはトレーリングアーム式からトーションビーム式に変更されました。駆動方式は、先代同様のFFが踏襲されました。
エンジンは当初、1.6L直4(最高出力106hp/最大トルク15.1kgm)、1.8L直4(最高出力118hp/最大トルク17.1kgm)、2L 直4(最高出力138hp/最大トルク20.4kgm)、2.9L V6(最高出力204hp/最大トルク29.1kgm)のガソリンDOHC NAと、チューニングの異なる2種類の1.9L直4SOHC直噴ディーゼルターボ(最高出力99hp/最大トルク20.4kgm・最高出力118hp/最大トルク27.5kgm)が用意されました。
エンジン・ラインナップを拡大
トランスミッションは、5速MTと4速又は5速のトルコン式ATが設定されました。その後、2002年に2.2L直4DOHC直噴ディーゼルターボエンジン(最高出力148hp/最大トルク25.5kgm)が、2003年に2L直4DOHCガソリンターボエンジン(最高出力161hp/最大トルク27.5kgm)が追加されました。
次いで2005年4月にフェイスリフトが実施され、フェイズ2に移行し、2L直4DOHC直噴ディーゼルターボエンジン(最高出力148hp/最大トルク34.7kgm及び最高出力174hp/最大トルク36.7kgm)が追加され、2.2Lディーゼルと1.8Lガソリンは廃止されました。又、ガソリン1.6L/2Lターボ及びディーゼル1.9Lのアウトプット向上が図られました。そして2007年にフルモデルチェンジが実施され、3代目「ラグナⅢ」に移行しました。
日本市場に導入されたラグナⅡは全てガソリンエンジン+AT仕様車で、まず2003年1月に3L V6エンジン+5速ATの「5ドアV6」と「ワゴンV6」が上陸し、追って4月に2L直4NAエンジン+4速ATの「ワゴン2.0」が追加されました。しかし販売は振るわず、フェイスリフト版の導入もないまま2005年を持って輸入は打ち切られました。