1992年に初代モデルがデビューしたトヨタのステーションワゴン「カルディナ」は、2002年9月に5年ぶり2度目のフルモデルチェンジを実施し、3代目モデルに移行しました。プラットフォームをMCプラットフォームに刷新すると共に、ボディが全車3ナンバーサイズとなりました。又、NAエンジンが一新されると共にターボエンジンにも改良が加えられ、全車「優-低排出ガス」認定を取得しました。
スタイリングは、先代までのややコンサバティブなイメージに対し、流麗かつアグレッシブなフォルムに変貌を遂げました。ボディサイズは全長4,510mm×全幅1,740mm×全高1,445mmで、先代から全幅が拡大された一方、全長と全高は僅かに縮小されました。ホイールベースは120mm延長され2,700mmとなり、車両重量も若干増加し1,240~1,490kgとなりました。
リアサスペンションを変更
サスペンション形式は、先代までの4輪ストラット式からリアがダブルウィッシュボーン式に変更されました。駆動方式は先代同様FFとフルタイム4WDが設定され、エンジンは1.8L直4が7A-FE型から1ZZ-FE型(最高出力132ps/最大トルク17.3kgm)に、2L直4NAが3S-FE型及び3S-GE型から1AZ-FSE型(FF:最高出力152ps/最大トルク20.4kgm・4WD:最高出力150ps/最大トルク20.2kgm)にそれぞれ置換されました。
いずれも先代からアウトプットと燃費の向上を果たしました。一方、先代からキャリオーバーされた2L直4ターボの3S-GE型は、アウトプットこそ先代と同一の最高出力260ps/最大トルク33kgmながら、こちらも燃費性能が改善されました。トランスミッションは先代まで設定のあった5速MTが廃止され、全車4速トルコン式ATに一本化されました。
グレード体系は下から「X」「Z」「ZT」「GT-FOUR」の4タイプが基本で、更に「GT-FOUR」には装備を簡略化した「Cエディション」と、倒立型/モノチューブ型ショックアブソーバーやトルセンLSD、レカロシートなどが備わる「Nエディション」が設定されました。安全装備面では、全車にSRSデュアル&運転席ニーエアバッグシステムやEBD付きABS、ブレーキアシストなどが採用されました。
M/Cでエクステリア・デザインを変更
そして2003年12月の一部改良で、内装の質感向上やボディカラーの追加などが行われました。次いで2005年1月に実施されたマイナーチェンジでは、フロント廻りやリア廻り、アルミホイールなどエクスエリアの意匠変更と共に、ボディカラーに新色が追加されました。同時に、1AZ-FSE型エンジンが仕様変更を受け、スペックがFF/4WD共に最高出力155ps/最大トルク19.6kgmとなりました。
又、グレード体系も一部変更され、「Z」に上質なインテリアが備わる「Lエディション」と、エアロパーツやオプティトロンメーターなどが備わる「Sエディション」が追加された一方、「GT-FOUR」の「Cエディション」「Nエディション」は廃止されました。そして2007年6月に、後継車種の発売もないまま生産終了となり、カルディナの車名はラインナップから消滅しました。