トヨタのステーションワゴン/ライトバン「カルディナ」は、ステーションワゴンの「カリーナサーフ」とライトバンの「コロナバン」「カリーナバン」を統合した後継モデルとして、1992年11月にデビューしました。オーソドックスな設計だったものの、スカイキャノピー及びムーンルーフと呼ばれる大開口サンルーフ装着車が設定された事が特徴でした。
ワゴンとバンで異なるリアサスペンションを採用
ベースとなったのはミディアム・セダンの10代目「コロナ(T190型)」で、全長4,545mm×全幅1,695mm×全高1,450mm(ノーマルルーフ仕様)/1,555mm(スカイキャノピー仕様)のボディサイズは、全長と全高が拡大されていました。ホイールベースは同一の2,580mmで、車両重量は1,170~1,350kgでした。サスペンション形式はワゴンが4輪ストラット式で、バンはリアにリジッド・リーフ式が採用されました。
駆動方式はFFとフルタイム4WDが設定され、エンジンは発売当初1.8L直4DOHCの4S-FE型(最高出力125ps/最大トルク16.5kgm)と2L直4DOHC「ハイメカツインカム」の3S-FE型(FF:最高出力140ps/最大トルク19kgm・4WD:最高出力135ps/最大トルク18.5kgm)の2種類のガソリンユニットと、2L直4SOHCディーゼルの2C型(最高出力73ps/最大トルク13.5kgm)が用意されました。
トランスミッションは、各エンジンに5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。ワゴンのグレード体系は下から「FZ」「CZ」「TZ」の3タイプで、スカイキャノピー仕様は当初2Lガソリンエンジン搭載の「TZ」のみに設定されました。そして1994年2月に、2Lガソリンエンジン搭載の「CZ」にもスカイキャノピー仕様が追加されました。
トヨタ カルディナのCM
エンジンの追加・置換を実施
次いで1995年2月に内外装の変更と共に、2L直4DOHCの3S-GE型「ハイメカツインカム」エンジン(5速MT車:最高出力175ps/最大トルク19.5kgm・4速AT車:最高出力165ps/最大トルク19.5kgm)を搭載する最上級グレード「TZ-G」が追加されました。続いて1996年1月に実施されたマイナーチェンジで、インパネが11代目コロナ(T210型)と同一のデザインに変更されました。
同時に、1.8L車のエンジンがリーンバーン仕様の7A-FE型(最高出力115ps/最大トルク15.8kgm)に置換された他、スカイキャノピー仕様が廃止され、代わって大開口ムーンルーフを装備する「エアリアル仕様」が設定されました。エアリアル仕様は「TZ」及び「TZ-G」に用意され、全高はスカイキャノピー仕様よりも35mm低い1,520mmとなりました。
そして1997年9月にワゴン仕様のみフルモデルチェンジが行われ、2代目T210G/W型に移行しました。バン仕様はその後も販売が継続され、2002年7月に実質的な後継モデルとなる「サクシード」に後を譲り生産終了となりました。