ホンダは1997年の東京モーターショーで「Jムーバーシリーズ」第一弾となるミニバン「J-MW」を発表し、翌1998年4月に車名を「キャパ」に変更した上で市販が開始されました。コンパクトカー「ロゴ」のプラットフォームを流用して製造され、コンパクトなボディサイズながら優れたスペースユーティリティーが備わる点が特徴でした。
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二重フロア構造を採用
ボディ構造は、メカニズム部分と人間が利用する空間を上下に分離した二重フロア構造が採用されました。ボディタイプはオールヒンジドア式の5ドアで、スタイリングは安定感ある台形フォルムと大きなガラスエリアが特徴でした。初期型のボディサイズは全長3,775mm×全幅1,640mm×全高1,650mmで、ロゴに対して全長・全幅は大差ないものの、全高が150mm程拡大されました。
ホイールベースは同一の2,360mmで、車両重量は増加し1,110kgとなりました。駆動方式は発売当初FFのみの設定で、サスペンション形式はロゴと同様フロントがマクファーソンストラット式、リアがリジッド・アクスル式でした。エンジンはロゴの1.3LのD13B型に代わり、1.5L直4SOHCのD15B型(最高出力98ps/最大トルク13.6kgm)が採用されました。
トランスミッションは、発売当初は全車CVT「ホンダ・マルチマチック」との組み合わせでした。室内は広い居住空間を実現した他、後席にスライド&リクライング機能や5:5分割可倒機能が備わり、多彩なシートアレンジを可能とした点が売り物でした。発売当初のグレード体系は「C」「Cホワイトパッケージ」「D」が設定され、追って同年12月に特別仕様車「カジュアルスタイル」が追加されました。
M/Cで4WD車を追加
次いで1999年9月にマイナーチェンジが実施され、内外装が一部変更されると共に、全車にブレーキアシストやタコメーターが採用されるなど装備の充実が図れました。同時に、リアサスペンションにドディオン・アクスル式を採用するフルタイム4WD車が追加された他、4速トルコン式AT車の追加やCVTの改良が行われました。又、グレード体系も変更され「B」「G」「L」の3グレードとなりました。
続いて2000年5月に特別仕様車「ツイッテル」が追加され、更に同年11月には2度目のマイナーチェンジが実施されました。エクステリア面では前後バンパー、フロントグリル、ホイールの意匠変更が行われた他、インテリア面ではセンターパネルの設定やフロントシートバック背面形状の見直しによる後席ニースペースの拡大などが行われました。同時に、「ツイッテル」がカタロググレードとなりました。
そして2001年12月に実質的な後継モデルとなる「モビリオ」が発売された事に伴い、翌2002年2月に生産終了となりました。