ホンダは1996年10月、2代目「シティ」の生産終了以来3年ぶりとなる同一セグメントのコンパクトカー「ロゴ」を発売しました。2代目シティがスタイリングと走行性能を重視した結果、あまりヒットしなかった反省から、ロゴでは徹底的に実用性が追求されました。しかし、激戦区にありながら個性が希薄で際立ったアピールポイントを持たなかった事から、あまり販売は振るいませんでした。
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ボディはパッケージング重視
ボディタイプは3ドア/5ドアハッチバックで、パッケージングを重視した結果ショートノーズ・ロングルーフかつ背の高いプロポーションが採用されました。又、広いグラスエリアによる開放感と視界の良さもセリングポイントでした。初期型のボディサイズは、全長3,750mm×全幅1,645mm×全高1,490~1,525mmでシティから一回り拡大された一方、ホイールベースは若干短縮され2,360mmとなりました。
車両重量は790~860kgとなり、シティと比較すると大幅に増加しました。サスペンション形式はフロントがマクファーソンストラット式、リアがリジッド・アクスル式でした。駆動方式はFFで、エンジンは4代目「シビック」に採用された1.3L直4SOHC16バルブ・キャブレター仕様のD13B型をベースに、8バルブ・PGM-FI(電子燃料噴射式)仕様に変更したものが搭載されました。
スペックは最高出力66ps/最大トルク11.3kgmと控えめながら、実用域におけるトルクの大きさが特徴でした。トランスミッションは5速MTと3速トルコン式ATに加え、CVTの「ホンダマチック」が設定されました。発売当初のグレード体系は下から「B」「G」「L」の3グレードで、全車に運転席SRSエアバッグシステムが、「G」「L」には助手席SRSエアバッグシステムが標準装備されました。
ホンダ ロゴのCM
2度目のM/Cで大幅な仕様変更
そして1997年9月にマイナーチェンジが行われ、装備の充実と共に新グレード「G・オルファ」が設定されました。次いで1998年11月に2度目のマイナーチェンジが行われ、新・衝突安全ボディの採用や内外装の変更が行われた他、全車にSRSデュアルエアバッグシステムが標準化されました。又、フルタイム4WD車が設定され、これらの変更に伴い車両重量は大幅に増加し880~1,040kgとなりました。
又、スポーティーな新グレードとして、最高出力91ps/最大トルク11.6kgmのスペックを持つ1.3L16バルブ仕様エンジンを搭載し、専用の内外装や足回りを備える「TS」が追加されました。続いて2000年4月に3度目のマイナーチェンジが行われ、内外装の変更と同時に、スポーティな装備を持ちながら割安な価格設定の新グレード「スポルティック」及び「スポルティックTS」が追加されました。
そして2001年6月に、後継モデル「フィット」の発売に伴い生産終了となりました。