日産自動車は1982年6月、日産店(ブルーバード店)系列より、「バイオレットリベルタ」の実質的な後継車種となる「リベルタビラ」を発売しました。同時にデビューを飾った日産プリンス店扱いの「ラングレー」や、2か月先行して登場した日産チェリー店扱いの2代目「パルサー」とシャシーや基本メカニズムを共有する姉妹車種で、車格面ではバイオレットリベルタより下位に位置していました。
4ドアセダンのみをラインナップ
ボディタイプは、パルサーは3ドアハッチバック/5ドアハッチバック/4ドアセダン/2ドアクーペが、ラングレーは3ドアハッチバック/5ドアハッチバックがラインナップされたのに対し、4ドアセダンのみのシンプルなラインナップでした。スタイリングは、基本的なフォルムはパルサー・サルーンと共通ながら、角形4灯式ヘッドランプの採用により上質なイメージが演出されていました。
ボディサイズは全長4,120mm×全幅1,620mm×全高1,390mm、ホイールベースは2,415mmで、パルサー・サルーンより全長が僅かに長く設定されていました。又、フロント:ストラット式/リア:トレーリングアーム式の4輪独立懸架サスペンションや、FFの駆動方式、ラック&ピニオン式のステアリング形式などはパルサー/ラングレーと共通でした。
エンジンは当初、ラングレーと同様1.5L直4SOHCガソリン電子制御式キャブレター仕様のE15S型(最高出力85ps/最大トルク12.3kgm)及び同EGI仕様のE15E型(最高出力95ps/最大トルク12.5kgm)が用意され、トランスミッションも同様に4速/5速MTと3速トルコン式AT「ニッサンマチック」が設定されました。
ターボ車とディーゼル車を追加
又、インテリアは丸型3眼式メーターが備わる水平基調のインパネなど、基本的にパルサー/ラングレーと共通のデザインでした。当初のトップグレードは、E15E型エンジンを搭載する「GF-E」でした。そして1983年5月、E15E型エンジンにターボチャージャーを装着したE15ET型エンジン(最高出115ps/最大トルク17kgm)を搭載するスポーティグレード「SSSターボ」が追加されました。
同時に、1.7L直4SOHCディーゼルのCD17型エンジン(最高出力61ps/最大トルク10.6kgm)搭載車も追加になりました。次いで1984年5月のマイナーチェンジでフェイスリフトが実施されると同時に、GF-Eに代わりSSSターボと同様にバケットシートや本革巻き3本スポーク式ステアリングホイールなどが備わる「SSS-E」が設定されました。
続いて1986年4月に充実装備のお買い得グレード「FCエクストラ」が追加された後、パルサーに遅れる事5か月後の同年10月にラングレーと共にフルモデルチェンジが実施され、2代目N13型に移行しました。