1982年にトヨタカローラ店から「ターセル/コルサ」の姉妹車種としてデビューしたコンパクトカー「カローラⅡ」は、1986年5月に4年ぶりのフルモデルチェンジを受け2代目モデルに移行しました。FF方式を踏襲しながらもエンジン刷新によりマウントが縦置きから横置きに変更された他、リトラクタブルヘッドランプ仕様車やターボ車が設定されるなどバリエーションが拡大されました。
リアサスペンションを変更
ボディバリエーションは先代同様、3ドアハッチバックと6ライトウィンドウの5ドアハッチバックが設定されました。スタイリングは、固定式ヘッドランプ仕様モデルは先代同様のボクシーなイメージを踏襲する一方、3ドア車に設定されるリトラクタブルヘッドランプ仕様車は、スラントした低いノーズの採用により全く異なった雰囲気が備わっていました。
初期型のボディサイズは全長3,865mm×全幅1,625mm×全高1,370mmで、先代から全高が若干低くなりました。ホイールベースは50mm短縮され2,380mmとなり、車両重量は同等若しくはやや重い790~950kgでした。サスペション形式は先代の4輪ストラット式に対し、リアがトーションビーム式に変更されました。
エンジンは当初、1.3L直4SOHCの2E型(最高出力73ps/最大トルク10.3kgm)及び1.5L直4SOHCの3E型(最高出力79ps/最大トルク12kgm)のガソリン2種類と、1.5L直4SOHCディーゼルターボの1N-T型(最高出力67ps/最大トルク13.3kgm)が用意されました。トランスミッションは1.3L車に4速MT/3速トルコン式ATが、1.5L車に5速MT/4速トルコン式ATが設定されました。
カローラⅡのCM
ターボエンジンや燃料噴射エンジンを追加
発売当初のグレード体系は、1.3Lが下から「CD」「TX」「ウインディ」「GL」「ライム」、1.5Lディーゼルが「TX」「GL」「ZX」、1.5Lガソリンが「ZX」及びリトラクタブルヘッドランプ仕様の「リトラAR」でした。追って1986年9月に、1.5L直4SOHCガソリンターボの3E-TE型エンジン(最高出力110ps)を搭載する高性能グレード「リトラGPターボ」が追加されました。
次いで1988年5月のマイナーチェンジで、バンパーの大型化により全長が延長された他、サイドプロテクションモールの追加やリトラ系のフォグランプ位置の変更などが実施されました。同時に、1.5L直4SOHC電子燃料噴射仕様の3E-E型エンジン(最高出力88ps/最大トルク12.2kgm)を搭載する新グレード「リトラSR-i」が追加されました。
更に、リトラGPターボ用3E-TE型エンジンのスペックが最高出力115ps/最大トルク17.5kgmに向上した他、3ドア車の一部グレードに電動キャンバストップ装着車が設定されました。そして1990年9月にフルモデルチェンジが実施され、3代目L4♯型に移行しました。