1996年にデビューを飾ったダイムラー・クライスラー(現ダイムラーAG)の小型オープン2シータースポーツカー「SLKクラス」は、2004年にフルモデルチェンジを受け2代目R171型に移行しました。電動リトラクタブルトップ「バリオルーフ」を踏襲する一方でスタイリングは一新され、一足先にデビューしたスーパーカー「SLRマクラーレン」と共通のイメージとなりました。
ボディに軽量素材を採用
ボディはアルミニウム及びマグネシウム素材の採用により軽量・高剛性化が図られると共に、空力特性も改善されCd値は0.03ポイント低い0.32を実現しました。ボディサイズは全長4,090mm×全幅1,810mm×全高1,300mmで、先代からそれぞれ95mm×95mm×15mm拡大されました。又、ホイールベースは30mm延長され2,430mmmとなりました。
駆動方式はFRを踏襲し、当初の搭載エンジン及びグレード体系は、1.8L直4DOHCスーパーチャージド(最高出力163ps/最大トルク24.5kgm)の「SLK200コンプレーッサー」、3.2L V6DOHC NA(最高出力272ps/最大トルク35.7kgm)の「SLK350」、5.4L V8SOHC NA(最高出力360ps/最大トルク52kgm)の「SLK55AMG」の3タイプがラインナップされました。
7速に多段化されたATを用意
トランスミッションは、SLK200コンプレッサーには6速MT又は5速トルコン式ATが、SLK350には6速MT又は7速トルコン式AT「7G-トロニック」が、SLK55AMGには7速トルコン式AT「AMGスピードシフト」が組み合わせられました。サスペンション形式は、フロントがダブルウィッシュボーン式から3リンク式に変更され、リアはマルチリンク式が踏襲されました。
そして翌2005年、3L V6DOHC NAエンジン(最高出力231ps/最大トルク30.6kgm)を搭載する「SLK280」(6速MT/7G-トロニック)が、追って2006年には、5.4L V8エンジンのアウトプットを最高出力400ps/最大トルク53kgmまで高めて搭載する「SLK55AMGブラックシリーズ」が追加されました。次いで2007年にフェイスリフトが実施され、内外装デザインが刷新されました。
同時に、SLK200コンプレッサー及びSLK350はエンジンに改良が施され、アトプットがそれぞれ最高出力184ps/最大トルク25.5kgm、最高出力305ps/最大トルク36.7kgmに向上しました。続いて2009年、SLK280のグレード名が「SLK300」に変更されました。そして2011年にフルモデルチェンジが実施され、3代目R172型に移行しました。
日本市場に導入された2代目SLKクラスは全てAT仕様で、まず2004年9月にSLK350とSLK55AMGが上陸を果たしました。そして2005年8月にSLK280が、2006年2月にSLK200コンプレッサーが追加されました。次いで2008年5月にフェイスリフト版に切り替えられると共に、SLK280がカタログ落ちしました。そして2011年7月に3代目R172型に切り替えられました。