アルファロメオのスポーツカー「4C」は、まずコンセプトモデルの「4Cコンセプト」が2011年のジュネーブモーターショーに出展され、量販バージョンは2013年のジュネーブモーターショーで世界初公開されました。同社としては2006年に発表された「8Cコンペティツォーネ」以来の2シータースポーツモデルで、日本では2014年7月に販売が開始されました。
軽量かつショート&ワイドなボディ
ボディタイプはフィクスドヘッドの2ドアクーペで、FR方式の8Cコンペティツォーネと異なり同社初となるMR方式を採用する為、ノーズの短いプロポーションとなっています。プラットフォームはドライカーボン製で、ボディ素材には低密度ガラス繊維強化樹脂を採用するなど、徹底した軽量化が図られています。ボディサイズは全長3,990mm×全幅1,870mm×全高1,185mm、ホイールベースは2,380mmとなっています。
8Cコンペティツォーネより一回りコンパクトなサイズとなる他、往年の「ランチア・ストラトス」に匹敵する縦横比の小さいアスペクト比を特徴とします。車両重量は、日本仕様の場合で1,100kgとなっています。サスペンション形式は、フロント:ダブルウィッシュボーン式/リア:マクファーソンストラット式で、ブレーキは4輪ベンチレーテッドディスク式を採用します。
パワートレインはジュリエッタ譲り
ミッドに搭載されるエンジンは、Cセグメントコンパクトカー「ジュリエッタ・クアドリフォリオヴェルデ」にも搭載される1.75L直4DOHCターボで、専用チューニングにより最高出力240ps/6,000rpm・最大トルク35.7kgm/2,100~4,000rpmのアウトプットを発生します。トランスミッションは、これもジュリエッタ譲りの6速DCT「アルファTCT」が組み合わせられます。
パフォーマンスは最高速度が258km/h、0-100km/h加速タイムが4.5s(共に欧州仕様のデータ)というもので、0-100km/h加速タイムに関しては遥かにハイパワーな8Cコンペティツォーネの4.2sに肉薄する数値となっています。同時に、JC08モード燃費12.1km/Lというハイパフォーマンスカーとしては優れた燃費性能も兼ね備えています。
装備面では、ジュリエッタなどと同様スイッチ操作によりエンジンやハンドリングの特性を任意に切り替えられる「D.N.Aシステム」が備わります。モードは従来の「D」(ダイナミック)、「N」(ノーマル)、「A」(オールウェザー)に加え、電子デバイスの介入を最小限に留める事でドライバーが意のままにコントロール出来る「アルファ・レースモード」が新たに設定されています。
グレードはベースグレードの他に、内外装にカーボンパーツを多用すると共に、レザー/アルカンターラシートなどが備わる100台限定モデル「ローンチエディション」が設定されました。ハンドル位置は、共に右と左が選択可能となっています。