トヨタ「カローラ店」より販売されるミディアムクラス・ミニバン「ノア」は、姉妹車種の「ヴォクシー」と共に2014年1月にフルモデルチェンジを実施し、3代目になりました。大人しい雰囲気だった先代と異なる押し出しの効いたエクステリアに変わると共に、フロアの刷新により居住性が改善した事が特徴でした。又、歴代モデル初のハイブリッド車がラインナップに加わりました。
スタイリングは、1.5ボックスのボディ形状や基本的なディメンションは先代から踏襲しつつ、アンダーグリルまで一体化した大型フロントグリルや、ボディ側面の抑揚あるベルトラインやプレスラインにより、先代と比べ遥かに迫力あるイメージへと変貌を遂げました。「ヴォクシー」「エスクァイア」とはフロントマスクのデザインなどが異なるのみで、基本的なボディ形状は同一となっています。
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長く低いディメンションに変化
後席用電動スライドドアを左右に備える点は踏襲する一方、乗車定員は7人乗りと8人乗りの2仕様になり、5人乗り仕様は廃止されました。ボディサイズは、標準グレードの「X」及び「G」が全長4,695mm×全幅1,695mm×全高1,825mm~1,865mm、エアロパーツ装着グレードの「Si」がそれぞれ4,710mm×1,730mm×1,825mm~1,870mmで、共に先代よりも全長が拡大された一方で全高は下げられました。
ホイールベースは先代よりも25mm延長され2,850mmとなり、車両重量も若干重くなり1,570kg~1,730kgとなりました。サスペンション形式は、先代同様の前:ストラット式/後:トーションビーム式が踏襲されました。居住性の面では、低床フラットフロアの採用により、全高が下げられたにも関わらず室内高が60mm拡大された他、低いインパネの採用により前席の開放感が増しました。
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燃費は先代から大幅に向上
駆動方式は、先代同様のFF及びフルタイム4WDが踏襲されました。エンジンは先代同様の2L直4の3ZR-FAE型で、最高出力152ps/6,000rpm、最大トルク19.7kgm/3,800rpmのスペックは先代から若干低下したものの、アイドリングストップ機構の採用や新開発のCVT「Super CVT-i」との組み合わなどにより、燃費が5%~10%程向上しました。
そして翌2月に、「ハイブリッド」が追加発売されました。パワートレインは、「プリウス」と同一のスプリット型ハイブリッドユニット「リダクション機構付THS-Ⅱ」が採用されました。1.8L直4アトキンソンサイクルの2ZR-FXE型エンジン(最高出力99ps/最大トルク14.5kgm)と交流同期型モーター(最高出力82ps/最大トルク21.1kgm)の組み合わせで、システム出力は136psとなっています。
ハイブリッドの駆動方式はFFのみとなる他、グレードは「X」及び「G」の標準シートタイプのみの設定で、「Si」やサイドリフトアップシート装着車は設定されません。燃費性能はガソリン車の14.8km/L~16km/Lに対し23.8km/Lで、圧倒的なアドバンテージを持つものとなっています。現行型ノアは、販売は比較的好調であるものの、販売台数ランキングでは「ヴォクシー」「エスクァイア」の後塵を浴びています。
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