ゼネラルモーターズ(GM)が1973年にビュイック・ブランドよりリリースした中型乗用車「リーガル」は、1978年のフルモデルチェンジにより2代目モデルに移行しました。ボディ、エンジンともに先代からダウンサイジングが図られたことが特徴で、追ってターボエンジン搭載の高性能版も設定されました。
初期型はクーペのみに
初期型のプラットフォームは先代からキャリオーバーされた「Aボディ」で、ボディタイプは当初セダンが廃止され、クーペのみのラインナップとなりました。エクステリア・デザインは、直線基調のフォルムに変貌するとともにボンネットフードを大幅に短縮、さらにオペラウィンドウが廃止されるなど、先代から大きくイメージを変えました。
ボディサイズは全長5,080mm×全幅1,834mm×全高1,356mmで、全高をのぞき先代から二回りほど縮小されました。また、ホイールベースも約100mm短い2,746mmとなっていました。駆動方式はコンベンショナルなFRを踏襲、エンジンは当初新開発の3.2L V6OHVが標準で、先代に搭載された3.8L V6OHVがオプション設定されました。
組み合わせられるトランスミッションは、当初は3速MTでした。サスペンション形式はフロントがダブルウィッシュボーン/コイル式、リアがリジッド・アクスル/コイル式で、ブレーキはフロントにディスク式、リアにドラム式が採用されました。また、ステアリング形式はリサーキュレーティング・ボール式でした。
フェイスリフトでイメージを一新
その後、3.8L V6ターボエンジン搭載車が追加されるとともに、トランスミッションが全車3速トルコン式ATとなりました。次いで1980年、4.3L V8OHVエンジンがオプション設定されるとともに、専用の内外装が備わる特別仕様車「サマセット・リミテッド」が設定されました。続いて翌1981年には、初のフェイスリフトが実施されるとともにプラットフォームが「Gボディ」に変更されました。
エクステリア面では、スラントノーズの採用によりフロントまわりのイメージが一新されるとともに、空力特性が向上しました。追って1982年、「ビュイック・センチュリー」がFFプラットフォーム採用の新型に刷新されると同時に、FRプラットフォームの旧型センチュリー・セダン/ステーションワゴンが「リーガル」に車名変更してラインナップに加わりました。
さらにこの年、フロントエアダムやリアスポイラーをはじめとする専用の内外装が備わるボディに、4.1L V6OHVエンジンを搭載する限定モデル「グランドナショナル」がリリースされました。その後、1984年版グランドナショナルではエンジンが3.8L V6燃料噴射ターボに置換されました。そして1987年にフルモデルチェンジが実施され、3代目モデルに移行しました。