GM(ゼネラルモーターズ)から同社初のSUT(スポーツ・ユーティリティ・トラック)として2001年にリリースされた「シボレー・アバランチ」は、2006年に5年ぶりのフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルに移行しました。先代からプラットフォームが刷新されるとともに、パワートレインも一部変更になりました。
8.1L V8に代わり6L V8エンジンを用意
プラットフォームは先代の「GMT805プラットフォーム」に代わり、新世代の「GMT900プラットフォーム」が採用されました。ボディタイプは従来同様4ドアピックアップトラックのみの設定で、スタイリングは基本的なフォルムは先代のイメージを受け継ぎながらも、フロントマスクは「シボレー・シルバラード」と共通の意匠から「シボレー・タホ」などと共通の意匠に変更されました。
ボディサイズは全長5,621mm×全幅2,009mm×全高1,946mmで、先代後期型から全長が8mm、全幅が18mm縮小された一方、全高は77mm高められました。ホイールベースは3,302mmで、先代と同一でした。駆動方式は先代同様FRとフルタイム4WDが設定され、エンジンは先代に設定されていた5.3L V8OHVと8.1L V8OHVのうち、前者のみがキャリオーバーされました。
また、廃止された8.1L に代わり新たに6L V8OHVが設定されました。5.3Lは最高出力310ps/最大トルク46.3kgmのスペックで、先代から16ps/1.3kgmの向上を果たしていました。一方6Lは最高出力366ps/最大トルク52kgmのスペックで、最高出力の数値は従来の8.1Lを上回るものでした。この両エンジンに組み合わせられるトランスミッションは、当初は先代同様の4速トルコン式ATでした。
グレードは3タイプ
グレード体系は、下から「LS」「LT」「LTZ」の3タイプがラインナップされました。装備面では、ベースグレードのLSにはトラクションコントロール、17インチアルミホイール、SRSデュアル&サイドエアバッグシステム、運転席パワーシート、CD単装/MP3プレーヤー付6スピーカー・オーディオシステムなどが標準装備されました。
さらに中間グレードLTには、ボディカラー同色サイドミラー&ドアハンドルが備わる他、助手席パワーシートやXMサテライトラジオなどが追加装備されました。そして最上級グレードLTZには、セルフレベリング機構付オートライドサスペンション、20インチアルミホイール、レザーシート、CD6連装/DVD/MP3プレーヤー付8スピーカー・サラウンドサウンドシステムなどが装備されました。
その後2009年に5.3Lエンジンの最高出力が320psに向上するとともに、ATが6速化されました。次いで翌2010年には6L V8エンジンがカタログ落ちしました。そして2013年、限定モデル「ブラックダイヤモンドエディション」が設定された後、同年をもって生産終了となりました。後継モデルのリリースはなく、アバランチの車名は2代をもってGMのラインナップから消滅しました。