GM(ゼネラルモーターズ)は2001年、前年のフルモデルチェンジにより通算10代目モデルとなったフルサイズSUV「シボレー・サバーバン」をベースとしたフルサイズSUT(スポーツ・ユーティリティ・トラック)「シボレー・アバランチ」を発売しました。同社として初のSUTで、キャビンと荷台を仕切る可動パネル「ミッドゲート」を備え、それとリアシートを倒す事によってより広い荷台スペースを確保できる構造が特徴でした。
2種類のV8エンジンを用意
プラットフォームは「GMT805プラットフォーム」で、ボディタイプは4ドアピックアップトラックのみの設定でした。スタイリングは、サバーバンをベースとしながらもフロントマスクには独自の意匠が採用されました。初期型のボディサイズは全長5,628mm×全幅2,026mm×全高1,869mmで、全高をのぞきサバーバンよりも若干大きいディメンションでした。
ホイールベースは3,302mmで、サバーバンと同一でした。駆動方式はFRとハイ&ローの切り替えが可能なフルタイム4WDが設定され、エンジンは5.3L V8OHV(最高出力294ps/最大トルク45kgm)と8.1L V8OHV(最高出力329ps/最大トルク61.8kgm)の2種類が用意されました。組み合わせられるトランスミッションは、両エンジンともに4速トルコン式ATのみの設定でした。
装備面では、16インチアルミホイール、SRSデュアルエアバッグシステム、前席ベンチ&運転席パワーシート、CDプレーヤー付AM/FMオーディオシステムなどが標準装備された他、オプションでSRSサイドエアバッグシステム、前席セパレート&助手席パワーシート、レザーシートなどが用意されました。
2種類のパッケージオプションを設定
さらに、パッケージオプションとして「Z71オフロードパッケージ」と「Z66オンロードパッケージ」が用意されました。前者を選択した場合はフルタイム4WD方式となり、装備面ではオフロード・サスペンション、17インチアルミホイール、SRSサイドエアバッグシステム、前席セパレート&デュアルパワーシート、デュアルゾーン・フルオートエアコン、ヒーテッド・ドアミラーなどが装備されました。
一方後者を選択した場合はFR方式となり、オフロード・サスペンションに代わりオンロード・スポーツ・サスペンションが装着されました。その後2003年にフェイスリフトが実施され、フロントマスクの意匠がピックアップトラック「シボレー・シルバラード」と共通化されるなど、内外装に変更が施されました。同時に、クルーズコントロールの標準化やオーディオシステムの刷新などが図られました。
そして2006年にフルモデルチェンジが実施され、新プラットフォームを採用した2代目モデルにバトンタッチされました。