フォード・モーター(ヨーロッパ・フォード)から1993年に「シエラ」の後継モデルとしてリリースされた小型乗用車「モンデオ」は、1996年のビッグマイナーチェンジでMk2となった後、2000年に初の全面改良が実施され2代目Mk3に移行しました。「ジャガー・Xタイプ」と基本設計を共有する姉妹車種となった他、ボディサイズが拡大され一クラス上にシフトしました。
空力特性を追求
ボディタイプは先代同様、5ドアハッチバックと4ドアセダン、5ドアステーションワゴンの3タイプがラインナップされました。スタイリングは、Mk2で導入された「オーバルコンセプト」を捨て、相対的にシャープな造形に変貌しました。同時に空力特性も追求され、Cd値0.3~0.32を実現しました。
ボディサイズは、全長4,731mm(セダン/ハッチバック)/4,804mm(ステーションワゴン)×全幅1,812mm×全高1,429mm(セダン/ハッチバック)/1,441mm(ステーションワゴン)で、先代から全長・全幅・全高全ての項目で拡大されました。また、ホイールベースも50mm延長され2,754mmとなりました。駆動方式はフルタイム4WDが廃止され、FFのみの設定となりました。
当初のエンジン・ラインナップは、2種類の1.8L直4DOHC(最高出力110ps/最大トルク16.8kgmおよび最高出力125ps/最大トルク17.3kgm)、2L直4DOHC(最高出力145ps/最大トルク19.4kgm)、2.5L V6DOHC(最高出力170ps/最大トルク22.4kgm)のガソリンNAと、2種類の2L直4DOHCディーゼルターボ(最高出力90ps/最大トルク25kgmおよび最高出力115ps/最大トルク28.6kgm)が用意されました。
組み合わせられるトランスミッションは、当初は先代同様5速MTまたは4速トルコン式ATであったものの、後に6速MTとマニュアルモード付き5速トルコン式ATが追加されました。また、サスペンション形式は先代同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:クワドラリンク式が踏襲されました。
2002年に高性能モデル「ST220」を追加
そして翌2002年に、3L V6DOHCガソリンNAエンジン(最高出力226ps/最大トルク27.5kgm)を搭載し、最高速度243km/h・0-100km/h加速7.4sの動力性能を持つ高性能モデル「ST220」が追加されました。次いで2003年にマイナーチェンジが実施され、内外装デザインが変更されるとともに、2.2L直4DOHCディーゼルターボエンジン(最高出力155ps/最大トルク36.7kgm)搭載車が追加されました。
そして2007年にフルモデルチェンジが実施され、3代目Mk4に移行しました。日本市場においては、2001年5月にセダンとワゴンの導入が開始されました。当初のラインナップは、ガソリン2Lエンジン+4速AT搭載のベースグレードと「GHIA」の2タイプでした。そして翌2002年5月に、2.5Lエンジン+5速AT搭載の「V6 GHIA」が追加されました。
次いで2004年4月および5月に、マイナーチェンジ版への切り替えが行われると同時に、ベースグレードに代わり「GLX」が設定されました。続いて2005年3月には、セダンにST220(6速MT仕様)が追加されました。